研究課題/領域番号 |
16656196
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
本岡 輝昭 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50219979)
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研究分担者 |
生駒 嘉史 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90315119)
藤井 浩二 (株)日本タングステン, 金材部品部・製造技術グループ, グループリーダー(研究職)
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キーワード | 太陽電池 / タングステンファイバー / シリコン結晶薄膜 / ショットキー接触 |
研究概要 |
本年度(平16年10月よりスタート)は、タングステンファイバー上にシリコン薄膜および金属アルミニウム薄膜を形成するための装置設計を行った。計画立案時はチョクラルスキー法によるシリコン結晶薄膜の融液成長装置の作製を考えたが、予算の制約および装置の応用性が高いことから、赤外ゴールドイメージ炉を用いたランプ加熱による気相化学堆積(Chemical Vapor Deposition, CVD)装置に設計変更した。現在、本年度予算で購入した部品の組立作業中で、実験装置の完成は4月下旬を予定している。 また、予備実験として、石英基板および石英ロッド上にタングステン薄膜をスパッタ法により形成し、それを基板としてCVDによりシリコン薄膜を形成し、結晶性の評価、組成分析および電気測定を行った。モノメチルシランを原料ガスとし、超音速フリージェットパルスバルブによって分子線として基板へ供給した。ガス分子の分解にはホットフィラメントを用い、フィラメント温度は1800℃に設定した。基板温度500℃ではアモルファスシリコン、600℃では結晶シリコン、700℃ではシリコンカーバイド薄膜が成長することがわかった。さらに、温度を600℃に設定して、タングステン薄膜付の石英ロッド上に結晶シリコン薄膜を形成し、その上にアルミニウムを蒸着することにより、プロトタイプ太陽電池を作製した。太陽発電に必要な良好なアルミニウム-シリコンショットキー接触は得られたが、十分な光電流は現状では得られていない。
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