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2004 年度 実績報告書

ポリマー末端固定化型の遷移金属錯体の精密合成と環境調和型の触媒的合成反応への利用

研究課題

研究課題/領域番号 16656248
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

野村 琴広  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (20304165)

キーワード固定化触媒 / ポリマー配位子 / リビング重合 / 末端官能基化 / 高選択的有機合成 / 水素移行還元反応 / オレフィンメタセシス / 官能基選択的合成プロセス
研究概要

本課題は新しい触媒設計の概念に基づく固定化遷移金属触媒の創製と高選択的有機合成プロセスの開拓・構築で、具体的には精密重合、特に「リビング重合の特徴を利用して"ポリマーの末端に配位子を導入することを特徴とした"新しい固定化型遷移金属錯体触媒の創製と有機合成プロセスの開拓」である。期間内には環状オレフィンのリビング開環メタセシス重合により合成した各種配位子を有する錯体触媒の合成手法を確立し、各種有機合成反応を検討して本手法の有用性を確立することを目的としている。平成16年度の成果は以下の通りである。
モリブデン錯体触媒によるリビング開環メタセシス重合を利用して、ポリマー末端にピリジンやビピリジル配位子を有するポリノルボルネンを合成した。均一系ルテニウム触媒によるシクロヘキサノンの水素移行還元反応に上述のピリジンやビピリジル配位子を添加すると、触媒活性が向上し、反応の前後でポリマー主鎖中のオレフィン二重結合は水素化されなかった。この事実はこの水素移行還元反応がカルボニル基選択的に進行したことを強く示唆するもので、実際にアセトフェノンや5-ヘキセン-2-オン、2-アリルシクロヘキサノンの還元においては、カルボニル基のみが優先的に還元された。なお、触媒活性は使用する溶媒(トルエン-イソプロパノール混合溶媒)の割合や、塩基濃度、反応温度に依存し、反応の経過により触媒の失活はみられなかった。また、反応後の溶液をメタノール中に注ぐことで、触媒をポリマー固体として、ろ過により回収し、再び用いても活性の低下は見られなかった。[第94回触媒討論会(9月、東北大学)、及びファインケミカルズ合成触媒国際会議(12月、香港理工大学)にて発表]

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 論文作成中

    • 著者名/発表者名
      野村琴広他

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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