研究課題
プラズマを電磁加速する装置または実用上は宇宙機搭載用のスラスタとしてMPD(Magneto-Plasma-Dynamic)アークジェットがあるが、既に筆者らの手により宇宙実験での動作が確認されているものの、その推進効率は10%近辺であり、加速の効率には未だ改善の余地が多分に残されたままである。今年度は、既に筆者らがMPDアークジェットの流れ場の様子を準一次元で解析し、その範囲で最適形状を提案していたものを発展させた。これまでは、変分法と言う手法でMPDアークジェットの幾何形状の最適化を行って来たが、今回はそれを遺伝的アルゴリズムによる手法に切り替えることで、将来の多次元による数値解析に適用するための準備とした。解析結果は旧来の変分法による解とほぼ同一であることが確認されたので、今後はこれを多次元するための準備を進めるとともに、流れ場の条件として、旧来の電磁加速のみを扱う仮定に電離過程、空力加速を取り込むことができる。もう一つの成果は、実験によるもので、MPDアークジェットを本来の形そのままに同軸形状で製作し、上記の旧来の最適界とされる形状について、その推進性能つまりプラズマの加速性能を調べた。その結果、準一次元とは言うものの予測された形状に近いものが最も性能が良いと言うことが判明した。ただし、これは電離し易いアルゴン推進剤による場合に限り、旧来の計算で仮定していた最も単純な推進剤についての最適化にほぼ完全に適合する結論となった。実験についても同様に今後の数値解析と平行して検証して行くが、今までのところ大変期待の持てる結果となっている。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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