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2005 年度 実績報告書

磁気浮上電極電離箱による環境放射線測定と気象、太陽活動、地震、黄砂等との相関探査

研究課題

研究課題/領域番号 16656293
研究機関九州産業大学

研究代表者

的場 優  九州産業大学, 工学部, 教授 (60037827)

研究分担者 川口 俊郎  九州産業大学, 教授 (70069540)
魚住 祐介  九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (00232801)
若林 源一郎  九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (90311852)
キーワードラドン濃度計測 / 差動型装置 / 大型磁気浮上電極電離箱 / 黄砂 / シンクロトロン光 / 地震予知 / パルス測定 / 積分的電荷収集
研究概要

1.大気中のラドン濃度と環境ガンマ線の相関を調べるために電離体積8lの磁気浮上電極電離箱及び同じ電離体積の電離箱を2台連結した差動型放射線自動計測システムを開発した。このシステムを用いて長期間の連続測定を行い、ラドン濃度とγ線線量率にはっきりとした相関を見出した。電離箱によって相関を確認したのは世界的に始めてである。
2.環境γ線、ラドン濃度及び黄砂の間の相関に関しては、2月、3月が黄砂の飛来時期であり、現在このシステムを用いて計測中であり、この結果は学会あるいは関係雑誌に発表予定である。
3.磁気浮上電極電離箱はコンデンサ電離箱の一種であり、放射線によって電離された気体のイオンを積分的に収集する。瞬間的な放射線量の変動を計測(パルス測定)するためには、電荷収集時間(計測時間間隔)を短く取らなければならないが、収集時間が短いと機械的ドリフトが相対的に大きくなり、計測感度が悪くなるという欠点がある。つまり磁気浮上電極電離箱は放射線量の微分的計測には不向きであった。この次点を克服するために、電離体積が14lの計測システムを開発した。このシステムは計測時間間隔が5分間の場合でも検出限界が0.01μSv/hレベルの計測が可能である。通常の10lクラスの電離箱でも検出限界は0.1μSv/hであり、積分的な電荷収集型の磁気浮上電極電離箱で瞬間的なγ線線量の変動を計測することが可能となった。
4.地震と環境ガンマ線の相関に関しては、現在蓄積データにもとづいて福岡西方沖地震前後のγ線強度の解析を行っている。
5.現在、佐賀県鳥栖市のシンクロトロン光施設で、シンクロトロン光放射における放射線の放出に関して、本システムで施設内の環境を計測することが施設関係者との間で合意されている。シンクロトロン光と放射線の相関研究は世界で始めての研究であり本システムの運用が期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 大型磁気浮上電極電離箱の特性と環境放射線測定への応用2006

    • 著者名/発表者名
      的場 優, 川口俊郎, 二神光次, 一木博文, 宇都宮慶智
    • 雑誌名

      RADIOISOTOPES (3月22日査読終了)(未定)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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