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2004 年度 実績報告書

背景色に応答する魚類脳ホルモン

研究課題

研究課題/領域番号 16657021
研究機関北里大学

研究代表者

高橋 明義  北里大学, 水産学部, 助教授 (10183849)

研究分担者 安田 明和  サントリー生物有機科学研究所, 主任研究員 (90211614)
天野 勝文  北里大学, 水産学部, 助教授 (10296428)
キーワードマツカワ / メラニン凝集ホルモン / プロオピオメラノコルチン / 黒色素胞刺激ホルモン / 脳 / 脳下垂体 / 背景色 / 遺伝子発現
研究概要

(1)cDNAの塩基配列にもとづいて推定したマツカワ,Verasper moseri,のメラニン凝集ホルモン(MCH)を化学合成した.この合成ペプチドをマツカワの腹腔内に投与したところ有眼側の体色が明化した.これにより本合成品の活性を確認した.
(2)βアクチンを内部標準とする逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法(RT-PCR)により,白背景色に馴致したマツカワの脳内MCH遺伝子発現量を黒背景色に馴致したマツカワのものと比較した.その結果,前者におけるMCH遺伝子発現量が後者のものよりも有意に高かった.一方,これら実験魚の視床下部外側隆起核におけるMCH産生細胞体数も,白背景馴致魚のほうが黒背景色順稚魚よりも高かった.以上の結果から,マツカワにおけるMCHの産生は背景色の影響を受けることが判明した.
(3)マツカワには,黒色素胞刺激ホルモンとβエンドルフィンをコードするプロオピオメラノコルチン(POMC)遺伝子に3種類のサブタイプが存在する.脳下垂体ではPOMC-A,-B,-Cが発現し,脳では主にPOMC-Cが発現する.本研究ではβアクチンを内部標準とするRT-PCRにより,白背景色に馴致したマツカワの脳下垂体および脳内におけるPOMC遺伝子の発現量を黒背景色に馴致した群と比較した.脳下垂体では,3種のPOMCとも黒背景色馴致魚のほうが白背景色馴致魚よりも発現量が高かった.脳でのPOMC-C遺伝子の発現量には背景色に応じた変化は認められなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Nucleotide sequence and expression of three subtypes of proopiomelanocortin mRNA in barfin flounder2005

    • 著者名/発表者名
      Takahashi A, Amano M, Itoh T, Yasuda A, Yamanome T, Amemiya Y, Sasaki K, Yamamori K, Kawauchi H
    • 雑誌名

      General and Comparative Endocrinology (印刷中)

  • [雑誌論文] Possible involvement of melanin-concentrating hormone in food intake in a teleost fish, barfin flounder2004

    • 著者名/発表者名
      Takahashi A, Tsuchiya K, Yamanome T, Amano M, Yasuda A, Yamamori K, Sakai M, Kawauchi H
    • 雑誌名

      Peptides 25・10

      ページ: 1613-1622

  • [図書] Fish Endocrinology2005

    • 著者名/発表者名
      Takahashi A, Kawauchi H
    • 出版者
      Zaccone, G., Reinecke, M., Kapoor, B.G.(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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