• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

背景色に応答する魚類脳ホルモン

研究課題

研究課題/領域番号 16657021
研究機関北里大学

研究代表者

高橋 明義  北里大学, 水産学部, 教授 (10183849)

研究分担者 安田 明和  サントリー生物有機科学研究所, 主任研究員 (90211614)
天野 勝文  北里大学, 水産学部, 助教授 (10296428)
キーワードマツカワ / ヒラメ / 黒色素胞刺激ホルモン / メラニン凝集ホルモン / 時間分解蛍光免疫測定法 / 無眼側黒化 / フィルター透過光 / 発光ダイオード
研究概要

1.黒色素胞刺激ホルモン(MSH)抗体,ユーロピウム(Eu)標識MSH、および固相化第2抗体を用いる時間分解蛍光免疫測定法(TR-FIA)を確立した。最小検出濃度は0.98ng/mlであった。アッセイ内およびアッセイ間変動係数は8.8%(n=8)と17.3%(n=5)であった。Des-Ac-α-MSHおよびDi-Ac-a-MSHとの交差率は、それぞれ104.5%と106.3%であった。副腎皮質刺激ホルモン(1-24)との交差率は0.01%以下であった。ヒラメ(Paralichthys olivaceus)の脳、下垂体、血漿の競合曲線が標準曲線と平行になったことから、本測定系の有効性が確認された。一方、ヒラメにおいて、MSH産性細胞は主に脳下垂体中葉に認められた。前葉にも存在するが、中葉に比べるとその数は極めて少ない。脳では視床下部外側隆起核にMSH細胞体が認められた。ここで産生されるMSHが脳内に作用を及ぼすものと考えられる。
2.白色蛍光灯を光源とし、フィルター(赤、緑、青、黄)透過光で飼育したマツカワの成長は赤色群が他よりも有意(P<0.0001)に劣っていた。最も優れていたのは緑群であり、黄群(実験2)にも有意差(P<0.01)を示した。平均値で見た成長は緑、青、黄の順に良好であった。発光ダ不オード(LED)光照射でも平均値に対する同様な効果が認められた。有意差(P<0.05)は緑と赤群、および緑と黄群の間に認められた。無限側黒化の抑制効果は、黄と赤群(青群にP<0.001)が優れていた。LED光照射では有意な効果は認められなかった。一方、青フィルター透過光を照射したマツカワの脳内メラニン凝集ホルモン遺伝子の発現量は、他のフィルター透過光で飼育した群よりも高かった。このことから、当該遺伝子の発現が特定波長の刺激によって促進されることが考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Hypermelanosis on the blind side of Japanese flounder is diminishend by rearing in white tank2007

    • 著者名/発表者名
      Yamanome, T.
    • 雑誌名

      Fisheries Sciences 73

      ページ: 466-468

  • [雑誌論文] Profiles of α-melanocyte-stimulating hormone in the Japanese flounder as revealed by a newly developed time-resolved fluoroimmunoassay and immunohistochemistry2007

    • 著者名/発表者名
      Amiya, N.
    • 雑誌名

      General and Comparative Endocrinology 151

      ページ: 135-141

  • [雑誌論文] The melanin-concentrating hormone receptor 2 (MCH-R2) mediates the effect of MCH to control body color for background adaptation in the barfin flounder.2007

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, A.
    • 雑誌名

      General and Comparative Endocrinology (印刷中)

  • [雑誌論文] Effects of background color on GnRH and MCH levels in the barfin flounder brain.

    • 著者名/発表者名
      Amiya, N.
    • 雑誌名

      General and Comparative Endocrinology (印刷中)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi