研究課題/領域番号 |
16657024
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
徳永 史生 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80025452)
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研究分担者 |
久富 修 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60231544)
小柳 光正 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30379276)
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キーワード | 蚊 / 炭酸ガス / センサー / 雌雄差 / 小顎髭 / 蛋白質 / Anopheles stephensi / Sensory appendage protein |
研究概要 |
蚊は炭酸ガスによって誘引され、動物にとまり、吸血すると言われている。このことは蚊が炭酸ガスセンサーを持っていることを意味し、感度もかなり高いことを示している。本研究ではこの蚊の炭酸ガスセンサーが何であるかを同定し、もしそれが、蛋白質であるならば単離することを目指して研究を始めた。本年度は 1.先ず蚊を飼育することから初めた。世界的に深刻な流行病マラリアを媒介すること良く研究され、ゲノムプロジェクトの対象になり、全ゲノムの塩基配列が決定されているAnopheles gambiaeは、日本では入手困難であったので、An.gambiaeとともに研究されている同属のAn.stephensiを材料とした。An.stephensiの卵を三重大学医学部の鎮西康雄先生の研究室から頂いき、その卵をもとに研究室での蚊の大量飼育に成功した。 2.一般に、蚊は雌のみが吸血する。そのため蚊の雌は獲物が発するCO2を感知するセンサーを持っているので、走査電子顕微鏡で蚊成虫の観察を行った。全体、頭部、触角、小顎髭について雌雄を観察した。その結果、他種の蚊で電気生理学・形態学的にCO2を感知することがわかっている雌の小顎髭にある頭状感覚子が、An.stephensiでも雌の小顎髭のみにあることが明らかとなった。 3.各100匹の雄、雌の蚊頭部をですりつぶし、界面活性剤を含む液で懸濁し、蛋白質2次元ゲル電気泳導展開したところ、雌特異的蛋白質を複数種類同定することができた。その1つを電気泳導ゲルからブロッティングし、N末端から10残基のアミノ酸配列を決定した。 4.蛋白質の構造から小分子を結合することが示唆されているSensory appendage protein(SAP)はCO2センサー蛋白質の候補の可能性が考えられるので、SAP遺伝子群(7個)のクローニングと、雌雄の小顎髭由来のRNAを用いて定量的PCRを行っている。
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