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2004 年度 実績報告書

サステイナブル・ライスからスーパーライスへ

研究課題

研究課題/領域番号 16658010
研究機関佐賀大学

研究代表者

野瀬 昭博  佐賀大学, 農学部, 教授 (80045137)

キーワードスーパーライス / 炭素分配 / 紋枯病抵抗性 / マクロアレイ / 二次元電気泳動 / ポロジーン抵抗性 / 代謝変動
研究概要

スーパーライスの炭素分配クロスロード(DHAP, E4P, F6P, F1,6BP)の代謝に関係するカルビン回路とスクロース合成,ペントースリン酸回路,解糖系と糖質代謝,シキミ酸経路,フェニルプロパノイド代謝,リグニン合成,クエン酸回路に関係する遺伝子発現を網羅的に解析するためにマクロアレイ法を開発し,関係する103個の遺伝子を選抜して解析を行った.感染後の遺伝子発現量の変化を調べた結果,弱系統の葉鞘で多くの遺伝子の発現が抑制された.弱系統では,カルビン回路でデンプン合成やスクロース合成に関るホスホグルコムターゼやスクロースリン酸シンターゼが抑制され,解糖系でグルコースからフルクトース1,6-ビスリン酸(FBP)の合成に関与する酵素遺伝子の発現が抑制された.解糖系ではシキミ酸経路の出発物質であるホスホエノールピルビン酸(PEP)が合成するが,シキミ酸経路で働く酵素は弱系統で抑制された.一方,強系統ではカルビン回路と解糖系で働くホスホグリセリン酸キナーゼが誘導された.また,TCA回路の律速酵素のイソクエン酸デヒドロゲナーゼが強系統で抑制され,TCA回路によるPEPの代謝が抑制されていると考えられた.以上の結果から,罹病に伴い弱系統ではPEP合成が抑制される方向に,強系統ではPEPが積極的にシキミ酸経路で代謝される方向に遺伝子が制御されたことから,抵抗性にはPEPの合成及び代謝に関る酵素遺伝子が重要な働きをしていることが示唆された.プロテオーム解析として二次元電気泳動によるタンパク質発現の違いを比較検討した結果,弱系統の葉鞘において感染後に発現が抑制されるタンパク質が多く観察され,マクロアレイ法で観察した遺伝子発現と良く対応する結果が得られた.しかし,二次元電気泳動によるプロテーオーム解析については,十分な反復を実施できなかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] マクロアレイ法による遺伝子発現解析からみたイネ紋枯病抵抗性系統の特性2005

    • 著者名/発表者名
      東江栄
    • 雑誌名

      日本作物学会紀事 74・別1(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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