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2005 年度 実績報告書

植物におけるヨウ素代謝の解明およびその植物栄養学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 16658027
研究機関宇都宮大学

研究代表者

関本 均  宇都宮大学, 農学部, 教授 (10261819)

研究分担者 米山 弘一  宇都宮大学, 野生植物科学研究センター, 教授 (00114174)
吉田 聡  (独)放射線医学総合研究所, 環境放射線影響研究グループ, グループリーダー (20220642)
キーワードヨウ素 / ヨウ化物イオン / ヨウ素酸イオン / 代謝 / 根 / イネ
研究概要

昨年度、開発した全ヨウ素定量法と無機態ヨウ素(I^-,IO_<3^->)の分別定量を用いて、(1)水田土壌および(2)植物根圏における無機態ヨウ素の化学形態変化について検討した。
(1)黒ボク土壌(I含量:32.6mg/kg)をポットに詰め、ヨウ素溶液(無処理、I^- 30mg/L、IO_<3^->-I 30mg/L)で湛水した。田面水、土壌上部(深さ約1cm)、土壌下部(深さ約10cm)から土壌溶液を経日的に採取し、化学形態別ヨウ素濃度を測定した。無処理区のヨウ素濃度は土壌下部が一番高く1mg/L(24日目)程度でその形態はI^-が60〜90%であった。I^-、IO_<3^->処理区共に添加したヨウ素の一部が土壌に吸着したが、吸着量はIO_<3^->の方が大きかった。I^-処理区ではI^-以外はほとんど検出されず、ヨウ素の形態変化は認められなかった。IO_<3^->処理区は田面水と土壌上部において8日目以降I^-が検出されるようになり日数の経過に伴いI^-濃度が増加した(24日目5mg/L)。水田状態においてI^-は安定であり、IO_<3^->はI^-およびその他の化学形態に変化する可能性があった。
(2)水耕液とヨウ素を含む寒天培地、寒天とでんぷんを含む培地に水耕栽培したイネの根をそれぞれ置床し、連続明条件で24時間置いた後、根近傍の寒天中のヨウ素を分析し水稲根圏におけるヨウ素の化学形態変化を調べた。水耕液中と同様にまた水稲根圏においてもIO_<3^->添加寒天培地でI^-が検出された。IO_<3^->の一部は根圏でI^-などの形態に変化している可能性が示された。また、根と根近傍が青紫色に呈色したので、ヨウ素(I_2)存在が示唆された。pHが低く、IO_<3^->とI^-が共存する場合にI_2が化学的に生成するので、根菌でIO_<3^->はI^-に還元され、根菌が酸性条件のときにI_2が生成されると推察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Enrichment of iodine in crops with organic fertilizers containing high iodine levels2005

    • 著者名/発表者名
      Sekimoto, H.
    • 雑誌名

      Plant Nutrition for food security, human health and environmental protection Tsinghua university press

      ページ: 364-365

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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