• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

酵母の形質転換(DNA輸送)機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16658037
研究機関京都大学

研究代表者

村田 幸作  京都大学, 農学研究科, 教授 (90142299)

研究分担者 河井 重幸  京都大学, 農学研究科, 助手 (00303909)
キーワード非必須遺伝子欠損株 / 酵母 / 形質転換能 / DNA取り込み / arp2 / 3複合体 / エンドサイトーシス / クラスリン / アクチン
研究概要

酵母非必須遺伝子欠損株約5,000株全ての形質転換能を網羅的に調べた。その結果、高形質転換能株[pde2(高親和性cAMPフォスフォジエステラーゼ欠損株)、spf1(小胞体局在性P-type ATPase型[基質不明]欠損株)、pmr1(ゴルジ体局在性P-type ATPase型Ca^<2+>/Mn^<2+>トランスポーター欠損株)]、および低形質転換能株[she4(Myo3/5pのシャペロン欠損株)、arc18(Arp2/3複合体サブユニット欠損株)、sin3(転写調節因子欠損株)]を同定した。また、myo3myo5、arp2、arp3、arc15、arc19、yrp1、las17、およびpan1も低形質転換能株であることを示した。低形質転換能株ではいずれも、アクチンの重合化に関わる複合体(arp2/3複合体)、及びその活性化因子(Pan1p, Vrp1p, Las17p, Myo3p, Myo5p)の機能が不完全である。従って、arp2/3複合体、並びにその活性化因子(併せてarp2/3マシナリーと呼ぶ)が形質転換において重要な役割を担っていると推察された。一方、本マシーナリーの構成成分欠損株は、エンドサイトーシス能も欠損している。そして、本マシナリーはエンドサイトーシスにおいて、細胞膜の陥入による物質取り込み過程の推進・制御に深く関わると強く示唆されている。一方、細胞膜の陥入過程には、Ent1/2pやクラスリン(Chc1p)も重要な機能を果たす。Ent1/2pはPan1pと相互作用することから、ent1ent2欠損株の形質転換能を検討した結果、同欠損株も形質転換能欠損株であった。以上の知見を考え併せ、形質転換において、DNA取り込みはエンドサイトーシス様に細胞膜の陥入により推進・制御されると推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Molecular insights on DNA delivery into Saccharomyces cerevisiae.2004

    • 著者名/発表者名
      Shigeyuki Kawai
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 317・1

      ページ: 100-107

  • [雑誌論文] 液胞の正しい輸送・配置方法.2004

    • 著者名/発表者名
      河井重幸
    • 雑誌名

      化学と生物 42・1

      ページ: 116-117

  • [雑誌論文] 5,000株のスクリーニングが語る酵母の形質転換機構.エンドサイトーシスが鍵を握る?2004

    • 著者名/発表者名
      河井重幸
    • 雑誌名

      化学と生物 42・8

      ページ: 503-505

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi