研究課題/領域番号 |
16658038
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
別府 輝彦 日本大学, 総合科学研究所, 教授 (80011873)
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研究分担者 |
上田 賢志 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (00277401)
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キーワード | environmental microorganism / cultivation / uncultured bacteria |
研究概要 |
本研究と並行して行った共生細菌Symbiobacterium thermophilumの生理的諸性質に関する基礎研究から、この菌の増殖支持菌に依存しない単独増殖が(i)炭酸ガス通気下での培養(ii)自己増殖阻害代謝産物の除去のための透析培養 によって顕著に促進されることが明らかになった。これらの条件は、自然環境中での複合微生物群集においては成立する可能性があるが、実験室条件においては満たされずいわゆる難培養性の原因となっていることが予想された。そこで、本研究では(i)高濃度炭酸ガス雰囲気下(ii)透析培養条件下のそれぞれによって増殖が促進される菌株の探索を行った。その結果、大気下ではコロニーを形成しないが、5%炭酸ガスを含む雰囲気下でコロニーを形成する菌株の取得に成功した。得られた微生物株は現在までにバクテリアが6株、カビが1株であり、バクテリアについては一部16SrDNA配列を決定し、いずれも新種であることが強く示唆されている。一方、透析培養については透析膜を装着した培養チューブを設計・製作し、それを用いてメタン発酵嫌気微生物群集を対象とした培養実験を行った。DGGE法を用いた微生物群集構造解析の結果、透析培養することで増殖が促進される微生物が複数認められた。また、このメタン発酵微生物群集に対して、セルロースを基質とした集積培養の繰り返しにより新規セルラーゼ生産菌群の集積と単離が可能となることを明らかにし、その具体的な分離と同定に向けた実験を開始した。
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