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2006 年度 実績報告書

ヒメツリガネゴケの一次形質転換系を用いた低温耐性関連遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16658040
研究機関埼玉大学

研究代表者

竹澤 大輔  埼玉大学, 理工学研究科, 助教授 (20281834)

キーワードヒメツリガネゴケ / 低温耐性 / 形質転換 / アブシジン酸 / 変異株 / テアンデロース
研究概要

本研究ではアブシジン酸処理により高い耐凍性を発揮するヒメツリガネゴケを材料として用い、低温耐性因子のスクリーニング系の確立と遺伝子の単離を行うことを目的とした。最終年度である18年度は、アブシジン酸非感受性のAR7変異株を用いて解析を行った。野生株は、そのプロトプラストにアブシジン酸応答に関わる制御因子PpABI3をトランジェントで発現することによって、いわゆるbrood cellと同様の形態を示すとともにアブシジン酸のない状態でもマイナス10度の凍結まで耐えてコロニーを形成することができた。同様の実験をAR7株についても行ったところ、brood cell形成は正常であったものの、PpABI3形質転換体は凍結には感受性であった。この形質転換体をアブシジン酸処理した後に凍結実験を行ったが、やはり細胞は凍結耐性を獲得することができなかった。糖および遺伝子解析の結果、デハイドリンなどの低温耐性関連遺伝子はAR7株でも野生株と同レベルまで発現したが、糖蓄積には野生株と差が見られた。特にアブシジン酸処理特異的に発現する3糖テアンデロースについてはAR7株で蓄積が極端に少なかった。以上の結果から、AR7変異株はPpABI3に依存しないシグナル経路に欠損があり、3糖合成に関わる遺伝子の発現が抑制された結果、耐凍性が減少したことが推察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Accumulation of theanderose in association with development of freezing tolerance in the moss Physcomitrella patens2006

    • 著者名/発表者名
      Nagao, M., Oku, K., Minami, M., Mizuno, K., Sakurai, M., Arakawa, K., Fujikawa, S., Takezawa D.
    • 雑誌名

      Phytochemistry 67

      ページ: 702-709

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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