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2005 年度 実績報告書

ABCタンパク質を制御する細胞浸透性ペプチドの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16658043
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉村 徹  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70182821)

研究分担者 松尾 道憲  京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00335308)
キーワードABCトランスポーター / MDR1 / ファージディスプレイ / ATPaseドメイン / ATP阻害剤 / ペプチド
研究概要

ATP-binding cassette (ABC) superfamily proteinは、高等生物の細胞膜に存在し、種々の脂溶性物質のトランスポーターとして働く一方、癌細胞内に取り込まれた薬物を排出し、癌の多剤耐性の要因となるものと考えられている。本研究では、ABC superfamily proteinの一種、MDR1の阻害剤、あるいは活性化剤となるペプチドをファージディスプレイ法により検索,細胞浸透性を有するペプチド性阻害剤を開発することを目標としている。昨年度はMDR1のATPaseドメインと結合する5群のペプチド配列を提示したファージを得た。今年度は、これらのペプチドのMDR1阻害活性を検討した。ファージが呈示した配列を有する6残基のペプチド5種を固相合成法により合成し、HPLCで精製後、質量分析によりその純度を確認した。これらペプチドのMDR1のATPase活性に対する阻害効果を検討した。合成した5種類のペプチAAP1-5のうち、AAP-3が他よりも強いATPase阻害活性を示した。ATPase活性を50%阻害するのに要するペプチドの濃度は約、1mMであった。またこのペプチドは動物のアルカリフォスファターゼは阻害しなかった。なおMDR1のATPaseドメインは、リン酸のホモログであるortho-vanadateとMgイオン、およびADPとの間で不活性な複合体を作る。これをミミックする意図から、ortho-vanadate-Mgイオン-ADPの存在下でファージディスプレイを行って得られたAAP-5も、ATPase活性を阻害したが、ortho-vanadate-MgイオンーADPの効果は認められなかった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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