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2004 年度 実績報告書

神経因性疼痛発生の分子機構の解明と痛覚評価系の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16658111
研究機関北海道大学

研究代表者

太田 利男  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (20176895)

研究分担者 稲波 修  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
キーワードバニロイド受容体 / 遺伝子クローニング / HEK293細胞 / ポリモーダル受容体 / TRPV1 / 非選択的陽イオンチャネル / 細胞内カルシウム / 蛍光画像解析
研究概要

神経因性疼痛は神経や組織の炎症などによる傷害後に発生するモルヒネ抵抗性の難治性慢性疼痛で、ヒト・獣医臨床において疼痛管理上、重要な問題になっている。本年度は神経因性疼痛の関連蛋白質として近年着目されている痛覚受容体の一つであるバニロイド受容体(TRPV1)遺伝子をクローニングしてその機能解析を行った。
1)ブタ背根神経細胞のcDNAから、既に報告されているラットTRPV1遺伝子配列を用いて、TOPOイソメラーゼを用いたGATEWAYシステムによりPCRクローニングを行った。2)ブタTRPV1はラット、ヒト、モルモット遺伝子と高い相同性があったが、他種とは異なりC末端の5アミノ酸が欠失していた。3)ブタTRPV1遺伝子のオープンリーディングフレームをGFP-fusionプラスミドに組み替え、HEK293細胞にリポフェクション法を用いて強制発現させ、TRPV1受容体蛋白質の機能解析を行った。GFP蛍光の有無により発現細胞を同定した。4)TRPV1発現細胞はカプサイシン等のバニロイド受容体アゴニストにより細胞内Ca増加と非選択的陽イオン電流を引き起こした。また、細胞外pHの低下、高温(>42C)によりチャネル活性が生じることが見出され、ブタTRPV1が機能的なポリモーダル受容体として働いていることが明らかになった。次年度以降、この受容体のリン酸化による活性化調節機構や他の痛覚アゴニストとの相互作用を調べることにより、受容体レベルで神経因性疼痛メカニズムを明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Evidence for paracrine modulation of voltage-dependent calcium channels by amperometric analysis in cultured porcine adrenal chromaffin cells.2004

    • 著者名/発表者名
      Toshio Ohta
    • 雑誌名

      Brain Research 1030

      ページ: 183-192

  • [雑誌論文] Involvement of mitochondrial Na^+ -Ca^<2+> exchange in intracellular Ca^<2+> increase induced by ATP in PC12 cells.2004

    • 著者名/発表者名
      Koji Maruyama
    • 雑誌名

      Brain Research 1013

      ページ: 40-50

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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