研究課題/領域番号 |
16659011
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桐野 豊 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10012668)
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研究分担者 |
渡邊 恵 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (80302610)
松尾 亮太 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40334338)
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キーワード | 内在性アンチセンス / 遺伝子発現調節 / ナメクジ |
研究概要 |
研究で対象とするアンチセンストランスクリプトは高カリウム溶液を作用させることで、神経活動依存的に一過的な発現誘導を示す。そしてこれまでの我々の研究から、高カリウム溶液で発現誘導される遺伝子の多くが、脳を単離するだけでも発現誘導されることが分かっている。そこで本年度は、他の同様なアンチセンストランスクリプトの検出を目指して、脳の単離後3時間で発現誘導される遺伝子群を網羅的に探索した。 手法としてはdifferential display法を用い、72プライマーペアを用いて約10,000バンドを表示した結果、28バンドにおいて再現性ある発現変化が認められた。このうち24バンドは脳の単離により発現レベルの上昇を示し、4バンドは減少を示した。28バンド中10バンドについては既にクローニングに成功した。現在これら10クローンの全長配列の取得を目指して5'-RACE、および3'-RACEを行っている。さらに、RACE法がうまくいかない場合を想定して、単離後3時間の脳由来mRNAをもとに、cDNA libraryの作成も行った。RACEがうまくいかないクローンについて、現在スクリーニングを進めており、既に複数のpositive cloneを得ている。今後は、これらのうちにアンチセンストランスクリプトと推定されるクローンが存在しないかどうか、順次検討してゆく予定である。
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