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2005 年度 実績報告書

エストロゲン受容体遺伝子多型が更年期症状の強さに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 16659036
研究機関千葉大学

研究代表者

上野 光一  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (60125903)

キーワードエストロゲン受容体 / 遺伝子多型 / 性差医療 / 更年期障害 / 薬物適正使用
研究概要

前年度の研究において、エストロゲン受容体β遺伝子のCAリピート多型と更年期障害の症状との間に関連性があることを明らかにした。そこで、本年度はCAリピート多型と薬剤使用動向及び薬物効果との相関を検討した。処方薬剤とCAリピート多型との相関については、千葉県立東金病院で更年期障害の薬物療法が行われた患者63名に対して3ヶ月以上処方された薬剤195件を対象として解析を行った。その結果、漢方製剤単独療法と他の薬剤との併用療法の割合は、SS genotypeが2.14、SL genotypeが1.43、LL genotypeが0.86とSS genotypeはLL genotypeの2.5倍も併用している者が多かった。また、更年期障害治療の3大漢方処方である加味逍遥散、桂枝茯苓丸および当帰芍薬散を合わせた処方率はSS genotypeの者が72.7%、SL genotypeでは47.1%、LL genotypeでは38.5%とSS genotypeがLL genotypeに比べ処方率が有意に高いという結果が得られた。さらに、桂枝茯苓丸の処方率はSSの者は31.8%であるのに対し、他のgenotypeの者は10.0%とSS genotypeが有意に高かった。この結果、CAリピート多型と更年期障害治療の3大漢方処方との間には何らかの相関があり、SS genotypeの者は、これらの漢方製剤、特にhot flashの症状が強い場合には治療薬の1つとして桂枝茯苓丸を選択することに意義があると示唆された。この結果は、Jpn.J.Pharm.Health.Care Sci.に投稿し掲載された。
本研究により、更年期障害における薬物療法のエビデンスを遺伝子多型解析という新たな観点から確立することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of Correlation between Prescription Drugs for Climacteric Disorders and CA Repeat Polymorphism of Estrogen Receptor β Gene2006

    • 著者名/発表者名
      Negishi, E, Takeo, C, Ueno, K et al.
    • 雑誌名

      Jpn.J.Pharm.Health.Care Sci. 32(1)

      ページ: 21-26

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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