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2006 年度 実績報告書

膜電位の光学的測定の高精度化を目的とした高輝度かつ超高安定輝度を有する光源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16659054
研究機関島根大学

研究代表者

廣田 秋彦  島根大学, 医学部, 教授 (50156717)

研究分担者 伊藤 眞一  島根大学, 医学部, 助教授 (10145295)
榎本 浩一  島根大学, 医学部, 助手 (70112125)
キーワード神経科学 / 膜電位 / 光学的測定法 / 膜電位感受性色素 / 落射蛍光 / キセノン光源 / 安定化
研究概要

150Wのキセノンランプ光源の光を、ダイクロイックミラーとコールドフィルターを用いて波長750nm以上を熱線成分として95%以上除去した後、干渉フィルターを通して膜電位感受性色素に最適な所定の波長の準単色光にしてプラスチック製の光ファイバーに取り込み、ランダムに混ぜた後、ファイバーの一部を分岐させて全体の10%程の光をフォトダイオードで測定した。そして、ちょうどキセノンランプ光源の光量の揺らぎを相殺するだけの光量を超高輝度発光ダイオード(LED)から発光させ、光源全体として光量を安定させる方式に取り組んだ。その結果、吸光を用いた膜電位の光学的測定に使用可能な精度を持った光量の安定度を有する光源の開発にほぼ成功した。成功のポイントは、LEDの発光量の制御にパルス巾変調(PWM)方式を導入したことである。すなわち、20kHzで高速にLEDを点滅させ、点灯と消灯のduty比を変えることにより発光光量を制御するこの方式によって、発光光量を制御電圧にリニアに制御出来るようになり、高精度な光量補正が実現した。生体標本の組織や動物種の違いにより、測定に用いる膜電位感受性色素が異なり、色素に合わせて異なる波長の準単色光を用いる為、緑色、橙、赤色のLEDを使い分ける必要があり、波長とLEDの種類により制御電圧とLEDにかける電圧の間の比例定数(回路としてはgain)が変化する。したがって、汎用性を持たせるにはリニアに制御出来ることが極めて重要である。われわれの用いている光学的膜電位測定装置のサンプリング周波数は毎秒1024回であり、20kHzで高速に点滅するLEDの点滅の影響は全くみられなかった。螢光の励起光光源として用いるには150Wではまだ光量が足りず、更に高出力の製品が必要であることがわかり、熱によるLEDの減光対策等が今後の課題として残された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A long-time, high spatiotemporal resolution optical recording system for membrane potential activity via real-time writing to the hard disk.2006

    • 著者名/発表者名
      Hirota, A., Ito, S.
    • 雑誌名

      Journal of Physiological Sciences 56

      ページ: 263-266

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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