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2006 年度 実績報告書

浸透圧バイオセンサーとしてのTRPV4の生理的意義とその活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16659060
研究機関金城学院大学

研究代表者

津嶋 宏美  金城学院大学, 薬学部, 准教授 (10080079)

キーワードTRPV4 / osmoreceptor / urinary volume / vasopressin / atrial natriuretic factor / prostglandin / hypothalamus
研究概要

近年非選択性陽イオンチャネルであるTRPV4が視床下部に存在し浸透圧感受性を持つことから、浸透圧受容体として機能している可能性が示唆されている。本研究では、生体レベルでTRPV4の浸透圧受容体としての役割を検討するため、生体の主たる水分摂取・排泄の経路である飲水と尿量に対するTRPV4のアゴニスト:4α-phorbol 12,13-didecanoate(4α-PDD)の作用とその機序を検討した。
昨年、生体への主たる水分摂取経路である飲水へのTRPV4の影響について調べ、TRPV4が体液浸透圧の生理的変動(1-2%)において飲水行動を調節し体液浸透圧維持調節に寄与していることを報告した(Am.J.Physiol.,in press)。今回、TRPV4の尿流出量への影響を検討した。その結果、1)通常飼育条件下でTRPV4のアゴニストである4α-PDDの側脳室内投与が尿流出量を増加させること、2)この作用がTRPV4のアンタゴニストであるruthenium red (RR)によって抑制されること、3)水負荷による利尿作用がRRによって減弱すること、3)通常飼育条件下で4α-PDDはvasopressinとnatriuretic factorの遊離には影響しないこと、4)4α-PDDの利尿作用がindomethacinによって抑制されること、5)prostaglandin E2が利尿作用を発現することを見出した。以上のことから、中枢のTRPV4は尿流出量調節を介して体液浸透圧の調節に寄与しているが、この調節機構にはvasopressinとnatriuretic factorは関与せず、prostaglandin系が介在している可能性があることが推測される(J.Pharmacol.Sci.100,Suppl.1,239P,2006;Psychology of Motivation, Chapter 15,NOVA Publishers, Inc.,in press)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Osmotic homeostasis mediated through TRPV4 in the central nervous system2007

    • 著者名/発表者名
      H.Tsushima, M.Mori
    • 雑誌名

      J.Pharmacol.Sci. 103

      ページ: 135

  • [図書] Psychology of Motivation : Chapter 152007

    • 著者名/発表者名
      H.Tsushima et al.
    • 出版者
      NOVA Publishers, Inc(in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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