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2004 年度 実績報告書

ナノクリスタルQuantum(Q) dotsの免疫組織化学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16659096
研究機関東海大学

研究代表者

長村 義之  東海大学, 医学部, 教授 (10100992)

研究分担者 梅村 しのぶ  東海大学, 医学部, 助教授 (20276794)
竹腰 進  東海大学, 医学部, 助教授 (70216878)
キーワードQuantum dots / 免疫組織化学 / エストロジェンレセプター(ER) / ヒト乳がん細胞培養株(BT474) / スペクトル解析 / CLSM / Human Epidermal Growth Factor Receptor(HER2)
研究概要

1.Qdotsの特異抗体への標識
ヒト乳がん細胞培養株(BT474)を用いて、HER2抗体(細胞膜抗体)Qdots655標識した免疫抗体直接法で、living cellのCLSM4次元免疫染色観察を行った。
結果:Qdots655で標識されたHER2抗体(細胞膜抗体)は、抗体反応10分後からBT474の細胞膜に局在をしめし、一部は、細胞質内に取り込まれ顆粒状の反応陽性産物として認められた。
エンドサイト・シスによる抗体とQdots655の免疫複合体の取り込みと思われる所見が得られた事は、興味深く、現在詳細を解析・検討中である。
2.各種Qdot試薬を用いて乳がん組織標本の同時多重染色
ヒト乳がん組織標本を用いて、1次抗体に、HER2,EGFR,ER抗体、2次抗体に抗ウサギIgG-Qd605,抗マウスIgG-Qd565,ストレプトアビィデン標識Qd605と、検出対象系として、HRP標識羊抗ウサギIgG、HRP標識羊抗マウスIgG、ALP標識羊抗ウサギIgGを用いた.HRP標識の発色にはDABを用いた.
結果:HRP標識やALP標識を用いた通常の免疫発色系では、非常に微弱であった陽性反応は、各Qdot反応系では、極めて増強された陽性反応として認められた。
3.共焦点レーザー顕微鏡(LSM510-META)を用いた蛍光観察
上記のサイズの異なるQdotを標識した抗体を駆使して、乳癌におけるHER2,EGFR,ER,の同時検出を行った。細胞膜上の蛋白、核内蛋白の同時検出には組織切片を用い、細胞膜上の蛋白の検出にはBT474生細胞を用いた。
METAによるスペクトル解析を行い、極めて信憑性の高いシグナル検出および4次元観察も試みた。
結果:META解析によって、極めて精度の高いQdot蛍光シグナルの検出が可能であり、多重染色を行っても、明瞭にシグナルの分離が可能で、膜抗原の局在観察には極めて有効であった。
平成17年度への発展
Qdotは電子顕微鏡観察が可能であることも大きな利点である。そのため、蛍光観察で確認した物質に対する電子顕微鏡を用いた詳細な局在部位の観察し、生細胞(BT474)を用いて、抗癌剤、ハーセプチン(抗HER2抗体)を投与することによる細胞のPhenotypeの変化の観察応用を推進する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Applications of Q Dots for Bio-Imaging, at Light, 3Dand Electron Microscopic Levels2004

    • 著者名/発表者名
      Itoh J.et al.
    • 雑誌名

      Journal of Histochemistry & Cytochemistry 52, Suppl(1)

      ページ: S18

  • [雑誌論文] 蛍光抗体法のブレイクスルー-ナノクリスタル粒子Quantum dotを用いた蛍光抗体ナノ免疫電顕法-2004

    • 著者名/発表者名
      伊東丈夫
    • 雑誌名

      顕微鏡 40(1)(In press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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