研究課題
RNAiトランスジェニック(Tg)ベクターを用いて、ノックダウンTgウサギの作製を試みた。まず、small interfering RNA (siRNA)を発現できるようにtRNAプロモーターを用いて、インスレーター配列に挿入されたベクターの作成に成功した。インスレーター配列とは、トランスジーンのpositional effectを防ぐことができる配列である。ノックダウンTgウサギの作製はマウスよりも数段に時間と手間がかかるため、多数のF0の取得が困難である。そこで、インスレーター配列の導入により、得られたF0ウサギのすべてにおいてsiRNAが発現することが期待できる。ノックダウンされる標的遺伝子としては脂質代謝異常や高脂血症、動脈硬化に関わる遺伝子であるコレステロール転送蛋白(CETP)遺伝子の標的配列をスクリーニングして、候補配列を選択した上で、ノックダウンウサギの作製を目指している。ノックダウンウサギを作る前段階として、導入されるsiRNAによるウサギCETP遺伝子のノックダウン抑制効率をin vitroで評価できるスクリーニング系を確立ことである。CETPは肝臓でしか発現していない遺伝子であるので、siRNAによるCETP遺伝子発現の抑制を調べるには、適切なウサギ肝臓由来の細胞株が必要となる。現在市販されているウサギ肝細胞株は存在しないので、産業技術総合研究所・中西真人氏より16個ウサギ肝細胞株を分与してくれた。これらの細胞株を用いて、CETP遺伝子抑制の評価が可能な細胞株を探っている。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
Am J Pathol. 168
ページ: 1054-1066
Circulation. (In press)
Am J Pathol. 167
ページ: 1139-1148
Lab Invest 85
ページ: 1517-1527
Atherosclerosis. 179
ページ: 87-95
Cardiovasc Res. 65
ページ: 524-534