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2005 年度 実績報告書

電磁場による染色体障害作用をコメットアッセイにより直接検出するための研究

研究課題

研究課題/領域番号 16659153
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

清水 英佑  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056879)

研究分担者 宮越 雄一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00343533)
キーワード電磁場 / DNA損傷 / コメットアッセイ / プレオマイシン / 脳神経細胞
研究概要

本年度(〜平成18年3月31日)の研究実施計画
研究方法:本年度は、電磁場と化学物質の複合曝露による脳神経細胞のDNA損傷を、動物に曝露して、コメットアッセイにて評価することとした。生後3日齢のSD系雄性ラットにDNA鎖切断薬である抗がん剤のbleomycin (BLM)を腹腔内投与し、50Hz・10mTの電磁場に24時間連続曝露した。全脳をホモジェナイザーにて細胞を単一にした後、0.5%低融点アガロースと混合した後に、スライドガラス上にその細胞を含むアガロースゲルを滴下した。ゲル固化後、4℃のlysis solutionに1時間浸漬した。水酸化ナトリウム溶液(pH13.8)に20分間浸漬し、DNAをunwindingした後、300mAの条件で水酸化ナトリウム溶液中(pH13.8)にて20分間電気泳動した。エチジウムブロマイドで染色し、蛍光顕微鏡で観察した。コメットアッセイ分析ソフトにて50個の細胞を画像解析し、DNA migrationを指標にDNA損傷を検討した。
結果及び考察:電磁場単独曝露では、脳神経細胞にはDNA損傷は誘発されなかった。5mg/kg,10mg/kg BLM単独曝露ではDNA損傷は誘発された。また電磁場とBLMの複合曝露では、BLM単独曝露と比較して有意なDNA損傷の増加や減少などの変化は見られなかった。
今回の検討では、電磁場と化学物質の複合曝露では、DNA損傷に変化は見られなかったが、今後は曝露時間・電磁場曝露強度・BLMの量などを変えて、電磁場とBLMとの複合曝露によりDNA損傷が増加するか、減少するかどうかを検討していく予定である。また他の培養細胞や動物を用いてコメットアッセイを行うことや、DNA損傷のメカニズムが解明されている化学物質(抗がん剤など)や脳腫瘍誘発物質を用いて、電磁場と化学物質の複合曝露によるDNA損傷の変化を併せて検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The frequencies of micronuclei induced by cisplatin in newborn rat astrocytes are increased by 50-Hz, 7.5- and 10-mT electromagnetic fields.2005

    • 著者名/発表者名
      Miyakoshi Y, Yoshioka H, Toyama Y, Suzuki Y, Shimizu H.
    • 雑誌名

      Environ Health Prev Med 10

      ページ: 138-143

  • [雑誌論文] Fifty-hertz electromagnetic fields increase the frequencies of micronuclei induced by 5-fluorouracil in newborn rat astrocytes.2005

    • 著者名/発表者名
      Miyakoshi Y, Yoshioka H, Toyama Y, Suzuki Y, Shimizu H. et al.
    • 雑誌名

      Jikeikai Med J 52

      ページ: 115-122

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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