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2004 年度 実績報告書

柔道整復師等の急増に伴う医療サービス分布不均衡性の変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16659164
研究機関帝京大学

研究代表者

矢野 栄二  帝京大学, 医学部, 教授 (50114690)

研究分担者 苅田 香苗  帝京大学, 医学部, 講師 (40224711)
錦谷 まりこ  帝京大学, 医学部, 助手 (40327333)
高木 二郎  帝京大学, 医学部, 助手 (50384847)
キーワード柔道整復師 / 整形外科医師 / 腰痛患者数 / 医療サービスの需供 / 医療従事者の分布
研究概要

柔道整復師と整形外科医師における競合の可能性を検討するため、医師受診の腰痛患者数と柔道整復師数および整形外科医師数の関係について調べた。各都道府県の柔道整復師施術所数はインターネットタウンページ(2002年9月-11月)より、整形外科医師数は医師、歯科医師、薬剤師調査(2000年)より、医師受診腰痛患者数は患者調査(1999年)より求めた。柔道整復師施術所数、整形外科医師数、および腰痛患者数は都道府県人口10万人あたりの数に直し、それぞれ柔道整復師施術所率、整形外科医師率、医師受診腰痛総患者率、または年齢調整をした医師受診腰痛総患者率を算出して相互の関連を調べた。人口10万人あたりの中央値は、柔道整復師施術所16.3所(最小4.5、最大55.3)、整形外科医師14.8人(最小8.9、最大21.4)、医師受診腰痛総患者284.2人(最小117.8、最大839.8)であった。都道府県(n=47)を単位とした整形外科医師率と医師受診腰痛総患者率の間には有意な正の相関があった(r=0.54、p<0.001)。一方、柔道整復師施術所率と医師受診腰痛総患者率との間で有意な関連は示されなかった(r=-0.19、p=0.208)。整形外科医師率と柔道整復施術所率の間にも有意な関連は見られなかった(r=-0.08、p=0.605)。年齢調整をした医師受診腰痛総患者率との関係もそれぞれ同様であった。地方別の解析を行ったところ、関東、近畿地方において、柔道整復師施術所率と医師受診腰痛総患者率において有意な正の相関が見られた(関東r=0.86、p=0.014、近畿r=0.83、p=0.040)。全国都道府県間において、柔道整復師が整形外科医師と競合している場合に予想される柔道整復師施術所率と医師受診腰痛総患者率間の負の相関は観察されなかった。人口の多い関東、近畿地方で柔道整復師施術所率と医師受診腰痛総患者率間の補完関係と思われる、正の相関が見られた。全国レベルでは、柔道整復師の数が医師を受診する腰痛患者数に影響を及ぼしているという関係は見られなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Geographical Distribution of Judo Therapists and Orthopedists in Japan

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Inoue, Kanae Karita, Eiji Yano
    • 雑誌名

      Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics 発表予定

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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