研究課題/領域番号 |
16659185
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
榎本 信幸 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20251530)
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研究分担者 |
岡田 俊一 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (20283202)
坂本 穣 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (60324191)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / サイクロスポリン / 小胞体ストレス / レプリコン / 分子シャペロン |
研究概要 |
サイクロスポリンAのHCV増殖抑制が、分子シャペロンであるサイクロフィリンの活性阻害によることを検証するために、特異的遺伝子発現抑制法であるsiRNAを用いてサイクロスポリンAの標的宿主遺伝子であるサイクロフィリン遺伝子発現の抑制を行いHCV増殖への影響を解析した。その結果、小胞体蛋白の分子シャペロンであるサイクロフィリンBのsiRNAによるノックダウンがHCV増殖を抑制することを見出した。種々のERストレスを惹起する薬剤、すなわち蛋白の糖鎖付加を阻害するツニカマイシン、小胞体内カルシウム濃度を低下させるタブシガルギンなどのHCV増殖に与える影響を解析し、ERストレスの中でもいかなる刺激がHCV増殖を制御するかを検討した。また小胞体内に蓄積しERストレスを惹起すると考えらるHCV構造蛋白を発現し、これまでのHCV非構造蛋白のみを発現するHCVレプリコンよりも生体内のHCV増殖をより忠実に再現するHCV全長レプリコンを構築を開始した。これによりERストレスとHCV増殖の関連を検討する予定である。ATF6はERストレスすなわち小胞体での異常蛋白の蓄積に反応して、小胞体より核に移行しERストレス反応遺伝子群の発現を誘導する、ERストレス制御の最も上流に位置する転写因子である。我々はすでに、このATF6をsiRNAでノックダウンすることによりHCV増殖を抑制した。今後、ATF6により誘導されるERストレス反応遺伝子群のなかの如何なる遺伝子がHCV増殖において本質的役割をになっているかを明らかとするため、DNAマイクロアレイを用いた網羅的解析により、HCV増殖下で活性化される遺伝子のなかで、ATF6反応性遺伝子を同定する予定である。
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