研究課題/領域番号 |
16659189
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
熊井 浩一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (30101984)
|
研究分担者 |
緒方 晴彦 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30177117)
相浦 浩一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00184010)
今枝 博之 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20203309)
橋詰 匠 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (90103621)
野尻 明夫 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (30386726)
|
キーワード | ODV / 全周撮像装置 / 全周パノラマ展開画像 / 消化管 / 大腸 / ポリープ |
研究概要 |
1)テストフィールドの作成 透明なプラスチックの円筒のチューブの外に光を透見できる和紙をまき、チューブの内側に光を透見して、内部の様子が観察できるようにした。チューブの内側に粘土を用いて大腸のハウストラを模した襞状の隆起物やポリープ状の隆起物を作成した。細かな構造を有した模型も用意した。また、襞状の隆起物の裏側に小さなポリープ状の隆起物を作成して張り付けた。 2)スライダーのセットアップ 全周撮像装置(Omuni-directional Vision : ODV)をスライダーに接続して、ODVが円筒のチューブの中心で動くようにセッティングし、このスライダーを円筒のチューブの中である一定の速度で電動で作動できるようにした。 3)ODVによる観察 ODVは前方半球状の視野を有するため、前方の進行方向の画像を確認しながらODVを作動することができた。ODVで管腔全周にわたる側面像を撮像でき、スライダーを用いてこの側面像を連続的に移動させた動画像を、モニター上でリアルタイムに観察することができた。襞状の隆起物やポリープ状の隆起物、模型も明瞭に観察することができた。また、従来の電子内視鏡システムでは,襞状の隆起物の裏側の小さなポリープ状の隆起物を観察することはできなかったが、ODVシステムでは襞状の隆起物の裏側の小さなポリープ状の隆起も容易に明瞭に観察することができ、消化管診断能の向上を期待できた。 4)全周パノラマ展開画像 連続的に撮像された全周の側面像の動画像を再構築して、全周パノラマ展開画像に変換して観察することができた。展開図にすることによりそれぞれの隆起物や模型の位置関係が詳細に判明した。また、画像の歪みも極めて少なく、長軸方向の距離も正確に測定できた。
|