神経選択的サイレンサー遺伝子導入アデノウイルスベクター(AdSCG10SL-LacZ)を基に神経選択的変異サイレンサー遺伝子導入アデノウイルスベクター(AdSCG10mutSL-LacZ)作成した。 神経選択的サイレンサーは、SCG10プロモーターの1.5kb上流に存在する21bpのフラグメントを含んだDNA断片を切り出したプラスミッドからcopy tandemにつなげたものを用いた。mutationは、先のプラスミッドを用いてPCRで増幅する過程でmutationを挿入した。これも同様にmutationを挿入した神経選択的サイレンサーを2copyつなげ作成した。 両アデノウイルスベクターを293細胞で増幅精製をおこない機能の評価を培養神経細胞、グリア細胞で確認した。結果は以下の通りである。神経細胞、グリア細胞は、SDラット新生児から得られたものを用いた。神経細胞、グリア細胞の分別は、特殊染色によった。 SCG10SL-LacZは神経細胞で発現するがグリア細胞では発現せず、SCG10mutSL-LacZは神経細胞、グリア細胞いずれでも発現可能であった。 本年度実施する予定であった神経内分泌ペプチド産生を有するヒト肺癌細胞の培養とSCG10SL-LacZ、SCG10mutSL-LacZ遺伝子導入は、ベクター作成に時間を要したため平成17年度に行う予定である。
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