研究課題/領域番号 |
16659235
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
村原 正隆 東海大学, 電子情報学部, 教授 (40166301)
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研究分担者 |
中澤 博江 東海大学, 医学部, 教授 (20110885)
野元 正弘 愛媛大学, 医学部, 教授 (50208401)
吉井 文均 東海大学, 医学部, 助教授 (90130103)
大山 龍一郎 東海大学, 電子情報学部, 助教授 (40233291)
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キーワード | パーキンソン病 / ドーパミン産生細胞 / プラズマ・光併用照射効果 / 光表面改質 / 親水基密度 / ミクロドメイン構造 / 拒絶反応抑制表面 / 蛋白質付着抑制 |
研究概要 |
I)生体適合性を目的フッ素樹脂表面への官能基置換 (1)プラズマ・光併用照射効果:試料表面にプラズマ照射すると、一時的に接触角が小さくなる。この試料面と水との密着性が高い間に紫外線を照射すると、未処理で110°であった水との接触角が25°まで小さくなり、光表面改質の効率が1000倍向上し、蛋白質の付着量が増大する事を見出した。 (2)電界・光同時照射効果:フッ素樹脂表面に形成した水の薄液層に1kV前後の直流を印加し、接触角を小さくした状態で、ArFレーザー光(5mJ/cm^2)を照射すると、従来、水との接触角を110°から70°にするのに、2000ショット必要であったものが1/20に低減した。 (3)拒絶反応抑制表面形成:PMMA樹脂表面をテフロン化した後、水の存在下で微細パターン状ArFレーザー光を照射し、微細な親水基と疎水基を交互に光置換したミクロドメイン構造を世界で始めて形成し、タンパク質の付着量が極端に少ない表面を作った。 II)細胞培養と動物への移植 (1)蛋白質・細胞付着効果:フッ素樹脂表面に置換する親水基密度(接触角:110°〜25°)を連続的に変え、夫々の接触角毎に蛋自質(フィブリン、アルブミン)を付着させたところ、接触角が小さい程、蛋白質の付着量が増大し、接触角が25°では110°時の2.5倍であった。 (2)拒絶反応抑制表面の形成:微細パターン状のArFレーザー光を投影露光して、親水基と疎水基の間隔(20〜250ミクロン)を変化させた試料を、フィブリン水溶液に漬けたところ、20ミクロン間隔に配列した試料へのフィブリン付着が未処理PMMAの1/20、テフロン化した試料表面の1/15と蛋白質の付着量が極減した。 (3)ドーパミン産生細胞培養および動物への移植:多孔質内孔に官能基を置換する手法開発が優先し、今年度中に、PC-12細胞培養、およびパーキンソン病モデル猿の線条体に、セル・チップに培養したドパミン産生細胞を移植には至らず、これらの研究継続は平成17年度基盤研究(A)に申請中で有る。
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