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2005 年度 実績報告書

テーラーメード分子標的放射線治療の実現に向けた四次元治療計画評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16659316
研究機関京都大学

研究代表者

溝脇 尚志  京都大学, 医学研究科, 講師 (90314210)

キーワード四次元放射線治療 / 放射線治療計画 / セットアップエラー / 臓器移動
研究概要

強度変調放射線治療(Intensity-mod late radiotherapy : IMRT)等の高精度放射線治療の普及に伴い、テーラーメイド分子標的放射線治療も現実のものとなることが期待されている。しかしながら、このような高精度放射線治療は各種エラーの影響をより大きく受けるため、時間軸を加味した四次元治療計画評価法の確立が急務である。本研究では、システマティックエラーの影響を評価可能な解析方法の開発とランダムエラーや治療中の動きの影響を評価するための四次元動体ファントムシステムの開発とそれを用いた実験的評価を行った。
まず、前年度に設計・開発した三次元動体ファントムを用いて、照射中の前立腺の動きが前立腺や直腸線量に与える影響の大きさを評価した。5例の前立腺IMRTプランに対して、前立腺の呼吸移動と沈み込み運動をシミュレーションした結果、臨床標的体積(CTV:前立腺+精嚢)への線量は大きな影響がないことが確認された。また、沈み込み運動は、移動方向によっては直腸壁線量に最大で16%程度の影響を及ぼすことを確認できた。
さらに、システマティックエラーの影響評価解析方法として、線量体積ヒストグラム(DVH)包絡線を用いて比較する方法を考案した。前立腺癌に対する3つの異なる治療計画プロトコールの治療計画データを用いて、それぞれ5例の治療計画に対してシステマティックエラーの影響を加味したプランの線量分布と線量体積ヒストグラム(DVH)を計算し、それぞれのプロトコールに対して5-95%DVH包絡線を算出して比較検討した。その結果、治療計画上はほぼ同等のCTV線量が達成されていた3つのプランは、時間軸(システマティックエラー)を勘案すると実際に照射される線量が異なることが示され、本方法が放射線治療計画の評価に有用であることを確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Comparison of three radiotherapy treatment planning protocols of definitive external-beam radiation for localized prostate cancer.2005

    • 著者名/発表者名
      Zhu, S.Mizowaki, T.et al.
    • 雑誌名

      Int J Clin Oncol 10

      ページ: 398-404

  • [雑誌論文] 前立腺癌に対する3D-CRT/IMRT2005

    • 著者名/発表者名
      溝脇尚志他
    • 雑誌名

      臨床放射線 50

      ページ: 610-617

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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