研究概要 |
厚生省脳死判定基準にて脳死と診断された症例におけるABRやSSEP所見を検討するためにABRとSSEP検査法スタンダードを決定した。すなわち、ABRは鼓膜損傷がないことを確認した後、両耳同時刺激で測定感度10μV/div、フィルタ帯域50-3000Hz、加算回数4000回、刺激頻度15Hzで行う。音圧は100dBのクリック音刺激を行う。電極はCz(前額正中部)、Ai(音刺激と同側の耳朶)、Ac(音刺激と対側の耳朶)に置き、モンタージュはCz-Ai、Cz-Acで測定する。SSEPも測定感度10μv/div、フィルタ帯域5-2000Hz、加算回数1000回、刺激頻度5Hzで左右の正中神経を刺激して測定し、電極はP9、P13、N18、N20が同定しやすいようにCPc(左刺激ではC4とP4の中間、右刺激ではC3とP3の中間)、Cpi(CPcの対側)、Fz、REF(刺激対側のErb点)、C2s(第2頸椎棘突起上)、Aiを選択、モンタージュは第1チャンネルをFz-CPc、第2チャンネルをCPc-REF、第3チャンネルをAi-CPi、第4チャンネルをCPi-C2sとする。なお、ABR、SSEPともに左右それぞれ2回毎の評価を行うものとする。このような症例の蓄積とインフォームドコンセントが得られた症例に対して、Dynamic CT,SPECT,DSAなどの脳循環を測定し、それぞれの検査所見の推移と脳幹反射との関連に関連に関して、さらにデータを蓄積するよていである。
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