研究課題/領域番号 |
16659380
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大野 喜久郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014238)
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研究分担者 |
成相 直 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (00228090)
前原 健寿 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40211560)
佐々木 徹 財団法人東京都老人総合研究所, ポジトロン医学研究部門, 研究員 (30158927)
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キーワード | 脳虚血 / フリーラジカル / てんかん / PET / 海馬 / 脳ブドウ糖代謝 / 虚血保護薬 / 活性酸素 |
研究概要 |
本年の研究では、難治てんかん患者の手術例6例において側頭葉皮質を生かしたまま採取し、ポジトロンスライス計測によるブドウ糖代謝計測、光学計測による神経伝達計測を行った。lucigeninによるスーパーオキサイド発生の経時的画像定量法はこのうち3例で行なうことができた。実験時に、同じ計測環境でラット脳スライスを用いた計測を行い、おなじ反応が得られることを確認した。ただし、標本採取からスライス切片の作成、運搬を行いながらスライスの鮮度を保った安定した計測を行うためには、運搬時の脳スライス保護法をさらに確立する必要があると考えた。 今回の手術症例も全ての手術患者が術前にポジトロンCTでの代謝計測と神経受容体システムに関しての計測が行われており、その結果をMRIと対応させ局所反応に関するdataを得ることができた。解析を行った結果、刺激を加えた際のスライス上の反応が安静時の生体での代謝と良く一致していることを見いだし、生体での計測とスライスでの計測を有る指標で定量的に比較できるという可能性を見いだした。論文投稿中である。 同様なアプローチでラジカルイメージにおいても、スライスの動態計測で計測されるラジカル発生の画像化と、組織内で定量される発生ラジカルの定量との対比法の確立にある。そのためには、次年度もin vitro dataをさらに増やし、組織内定量値との回帰関数を確定する必要があり。In vitro計測を終了したスライスは凍結保存してあり、次年度での測定症例数を増やした後にまとめて、活性酵素定量を行う計画である。
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