平成16年4月よりラット骨髄を用いた内皮前駆細胞の培養を行った。ラット大腿骨より骨髄細胞を採取しFicoil勾配法による遠心分離を用いて単核球成分を取り出し、フィブロネクチンを塗布したシャーレ上で培養することにより内皮前駆細胞の大量培養した。これらの細胞のcharacterizationをDil-acetyl-LDLの細胞内へ取り込み、内皮特異抗原に対する抗体を用いた免疫組織学的検討、ウェスターンブロットにより行い内皮前駆細胞であることを確認した。ついでラット脳動脈瘤モデルを作成した。計画通り実験的誘発ラットを用いて、ほぼ100%に動脈瘤を誘発することが可能であった。本モデルにおいてを用いて脳梗塞を作成することに成功した。さらにこのモデルを用いて、あらかじめDil-acetyl LDLを取り込ませ蛍光標識した内皮前駆細胞を静脈内投与した。誘発された動脈瘤周囲に標識された内皮前駆細胞は確認されず、逆に脾臓では確認された。現在、脾摘出したモデルあるいは骨髄移植モデルを用いて内因性内皮前駆細胞を誘導する方法につき検討している。
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