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2004 年度 実績報告書

くも膜下出血後脳血管攣縮に対する蛋白セラピー

研究課題

研究課題/領域番号 16659388
研究機関岡山大学

研究代表者

小野 成紀  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40335625)

研究分担者 松井 秀樹  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157234)
伊達 勲  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70236785)
杉生 憲司  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40325105)
徳永 浩司  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40294467)
三好 康之  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00362997)
キーワード脳血管攣縮 / 11R / 脳血管障害 / 蛋白セラピー
研究概要

人工的に合成された連続した11個のアルギニン、11Rは優れた細胞導入効率を有する蛋白透過ドメインであり、様々な大きさの蛋白質を細胞内に導入できることが明らかとなっている。我々は、脳血管攣縮に対する新たな治療戦略の一つとして11Rによる脳血管へのin vivoでの細胞内蛋白質導入(蛋白セラピー)の可能性を調べるため、11R-enhanced-green fluorescence protein(EGFP)のラット大槽内投与による、螢光蛋白の脳血管壁への導入を検討した。雄S-Dラットを用い、11R-EGFPを大槽内に1回注入した。対照群には同様にEGFPのみを注入した。注入後断頭、脳幹を摘出し凍結切片を作成。直ちに螢光顕微鏡にて観察を行った。蛋白透過ドメインを融合させていないEGFPのみを大槽内注入したラットは、脳血管壁細胞内へのEGFP導入を殆ど認めなかった。一方、11R-EGFPを大槽内注入したラットは、脳血管壁細胞内への著明な導入が見られた。注入2時間後には既に、多くの蛋白導入が認められた。部位別に導入効率を検討すると、特に、中膜へ多く導入される傾向にあった。現在までの研究では、大槽内からの11Rによる細胞内蛋白質導入により、脳血管壁細胞内に多量に蛋白質を導入することが可能であることが判明した。本法は短期間のみの治療蛋白導入で治療可能な脳血管攣縮という病態に適した、新たな治療法となる可能性がある。現在、脳血管障害の新たな治療法として血管拡張物質を組み込んだ11Rを作成中である。これらのデータは、第5回分子脳神経外科学会、第63回日本脳神経外科学会等で発表した。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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