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2005 年度 実績報告書

損傷脊髄モデルに対する損傷脊髄環境の制御と幹細胞移植を用いた軸索再生と機能回復

研究課題

研究課題/領域番号 16659404
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

四宮 謙一  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20111594)

研究分担者 新井 嘉容  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (10401390)
高橋 誠  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10361718)
キーワード移植・再生医療 / 再生医学 / 神経科学 / 脳神経疾患
研究概要

今年度は、昨年度行った移植細胞となる胎児海馬由来神経幹細胞(神経幹細胞)と骨髄由来幹細胞(骨髄細胞)のRT-PCR法による神経栄養因子発現の比較から1)同遺伝子を過剰発現するような遺伝子ベクターを作製した。さらに2)脊髄損傷モデルを作製して細胞移植実験を行い、移植細胞の生存について検討した。
1)骨髄細胞での神経栄養因子発現の解析から神経細胞を保護するようなNT3・BDNFを認めず、神経軸索伸展作用などを持つNGF・CNTF・GDNFの発現がみられた。骨髄細胞が損傷脊髄に対し有効に働く理由としてこれら神経栄養因子の分泌による影響が考えられた。よってこれら栄養因子を過剰発現させることにより、損傷軸索に対する伸展効果が見込まれる。NGF・CNTF・GDNF遺伝子をベクターに組み込みレンチウイルスを作製している。現在、ウイルス濃度とタンパク発現量を確認中であり、今後さらにin vitroの効果およびin vivoでの移植実験と組み合わせていく予定である。
2)昨年度、生後7日ラット正常脊髄内に骨髄由来幹細胞を移植した結果、生着しやすい環境にもかかわらず生存が不良であることを報告した。今年度は、アデノウイルスでGFP標識した神経幹細胞を生後7日ラット脊髄切断モデルの脊髄近位端に移植した。切断直後に移植した場合、1週後にGFP細胞は観察されなかったが、切断1週間後に移植するとGFP細胞が観察された。従来報告されているように亜急性期に移植したほうが移植細胞の生存率は高かった。しかし、その数は正常脊髄と比較すると約半数であり、移植細胞の生存効果を高める手法の開発と損傷脊髄環境の制御の必要性を認めた。今後、移植細胞に対しては、神経幹細胞と骨髄細胞の組み合わせや神経栄養因子などの遺伝子導入の検討を行う予定である。さらに環境制御については脊髄切断モデルと脊髄圧挫モデルの2種類を作製中であり、これら損傷後に起こる環境変化の解析を行っていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Small G Protein Rho Family遺伝子の移植神経幹細胞生着に与える影響2005

    • 著者名/発表者名
      沼野藤希, 榎本光裕, 福島和之, 野尻雪子, 岡部繁男, 四宮謙一
    • 雑誌名

      日本整形外科学会誌 79・8

      ページ: 860

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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