研究課題/領域番号 |
16659435
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
楠川 直也 福井大学, 医学部附属病院, 助手 (80372499)
|
研究分担者 |
大山 伸幸 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (20223977)
横山 修 福井大学, 医学部, 教授 (90242552)
藤林 康久 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50165411)
中井 正治 福井大学, 医学部, 助手 (50372496)
青木 芳隆 福井大学, 医学部附属病院, 助手 (30273006)
|
キーワード | 前立腺癌 / PET / ^<18>F-fluoroacetate / 細胞内代謝 |
研究概要 |
平成16年度にわれわれは、まず^<18>F-fluoroacetate(FAC)の合成方法を確立した。^<18>Fは当施設内にある小型サイクロトロンを用いて製造し、実際のFACの合成はo-mesyl-ethyl-glycolateをacetonitrileの存在下でフッ素化反応させて合成した。FACの組織内代謝に関する検討では培養細胞を用いた実験を行った。培養細胞には予備実験として、まず最初にLS174Tを150mm培養皿に準備し、培養皿に15mciのFACを加えて4時間培養した。培養液と細胞を分離し、それぞれの放射能を測定するとともに、細胞はホモゲナイズし、水溶性成分と脂溶性成分に分離した。それぞれの分画液を薄層クロマトグラフィー(TLC)法を用いて、分画液中の物質を同定し、それぞれの物質あたりの放射線量は放射線イメージ分析器を用いて測定することで、FACの集積量を決定した。その結果、11C-acetateでは脂溶性成分への取込みが多かったのに対して、FACでは水溶性成分への取込みが主であった。^<18>Fの脂溶性成分への取込み分画を調べると、主にphosphatidylethanolamineへの取り込みが多く、続いてphosphatidylserineとphosphatidylinositolの順に取り込みが多いことが分かった。平成17年度には、前立腺癌細胞を用いた細胞実験とともに、in vivoによる実験、すなわち前立腺癌移植マウスを用いた、組織内FAC分布を検討するとともに、移植マウスをPET撮像し、腫瘍組織が画像的に検出可能であるかについても検討する予定である。
|