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2005 年度 実績報告書

高脂血症治療薬シンバスタチンは骨形成を促進し、骨吸収を抑制するか

研究課題

研究課題/領域番号 16659501
研究機関九州大学

研究代表者

田中 輝男  九州大学, 大学院歯学研究院, 教授 (60077667)

研究分担者 城戸 瑞穂  九州大学, 大学院歯学研究院, 助教授 (60253457)
キーワード高脂血症治療薬 / 骨形成 / 骨吸収 / 骨リモデリング / インプラント
研究概要

シンパスタチン(SS)は骨芽細胞中のBMP2発現を促進することで骨形成を促進することが知られている。そこで、本薬剤の歯科口腔インプラントへの応用を考え、チタンプレート上での骨芽細胞に対するSSの作用メカニズムを追求するため、我々はチタンプレート上でSSをSaos-2細胞に作用させて、データーが得られたのでここに報告する。
実験としては、直径30mmのチタンプレートを作製し、このプレート上で、Saos2細胞を、SS添加、非添加の条件下で、24、または48時間の培養後、
1)免疫組織学的に、リン酸化Smad1、Runx2/cbfa1抗体を用いて免疫染色をおこなった。それぞれの抗体で濃染された細胞を陽性細胞とし、SS添加群とSS非添加群で比較したところBMP2、リン酸化Smad1、Runx2/cbfa1のすべてにおいて、SS添加群の方が有為に高い値を示した。
2)また、生化学的にRT-RCR法を用いて、BMP2、リン酸化smad1、Runx2/cbfa1のmRNAのレベルでの発現についてもチタンプレート上で培養したSaos2細胞を用い比較したところ、SS添加群で発現が増加していた。
これらの結果から、SSはチタンプレート上でもBMP2産生を増加させ、この産生促進されたBMP-2が、オートクリン、パラクリーン的にSaos-2細胞のBMP-2レセプターに結合し、そしてsmad1のリン酸化を促進、さらにこのリン酸化されたsmad1が、骨関連転写因子であるRunx2に連動して、骨形成を促進すると考えられる。
このことから、本薬剤の歯科口腔インプラントへの応用は有効なものになると思われる。また、破骨細胞に関しては十分なデーターは得られなかったことも報告しておく。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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