研究課題/領域番号 |
16659506
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
小澤 英浩 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (60018413)
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研究分担者 |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
八巻 真理子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90360221)
細矢 明宏 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (70350824)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助手 (00360222)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (30344451)
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キーワード | 歯胚 / 歯髄 / 間葉系幹細胞 / 骨芽細胞前駆細胞 / 象牙芽細胞前駆細胞 / エナメル芽細胞前駆細胞 / 移植 / 微細形態 |
研究概要 |
(1)マウス骨髄、歯髄、歯胚からの幹細胞株の樹立と骨および歯関連前駆細胞への分化誘導 骨および歯を再生するためには、その形成機序を理解する必要がある。そこでin vitroのモデル実験系として細胞系列の作製を試みた。若週齢マウス脛骨骨髄、マウス胎児14.5齢の歯胚およびラット切歯歯髄、apical budをコラゲナーゼ-トリプシン処理により分離しsingle-cell suspensionを作製して、14〜21日間の培養を行った。安定して増殖する細胞群から抗Nestin(+)、抗Oct3/4(+)、抗ALP(+)のprogenitor様細胞を確認することができ、Activin、BMP-4、PDGF、HGFなどの誘導因子・成長因子を添加して3〜7日間培養し遺伝子を採取した。現在、この試料に付きRT-PCR法により骨芽細胞前駆細胞、象牙芽細胞前駆細胞、エナメル芽細胞前駆細胞への分化の確認を行っている。併せて、血清加培地により〜1ヶ月間継代培養した細胞を用いてAMG、OCN、DMP-1、DSP、ENLなどの各マーカー蛋白質による抗体染色を行ったところ、AMG(+)、ENL(+)の細胞が観察され、エナメル芽細胞前駆細胞への分化が強く示唆された。 (2)移植実験 マウス胎児14.5齢の歯胚を上皮、間葉細胞単位に分離したもの、および(1)で得られた培養細胞を各々マトリゲルなどの担体と混和し、マウス頭蓋骨皮下および抜歯後の臼歯欠損部分に移植し1ヶ月間の経時観察を行った。その結果、明らかな歯の形成は認められず、"担体"の素材の検討と細胞濃度の検討が重要であることがわかった。 (3)再生した骨、歯組織-recipient間の相互作用の検討 移植した細胞群とrecipient組織間の相互作用を、組織学・免疫組織化学観察、電子顕微鏡による微細形態観察、RT-PCR, insitu hybridizationによるマーカー遺伝子の発現検討、Western blot法によるマーカー蛋白質の発現検討などを実施中である。
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