研究課題/領域番号 |
16659510
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 隆 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60028793)
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研究分担者 |
志村 剛 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (80150332)
乾 賢 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (40324735)
姜 英男 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (50177755)
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キーワード | 味覚 / 味蕾 / 軟口蓋 / 大浅錐体神経 / 膝神経節 / パッチ電極 |
研究概要 |
味覚の重要な機能として5基本味をはじめとする味の質の識別と快・不快の判断があるが、そのメカニズムには不明な点が多い。本研究では、1)末梢神経系では、約10日でターンオーバーを繰り返す味細胞とシナプス結合をする味覚神経線維が常に一定の特徴ある味応答特性を維持するメカニズムと、2)中枢神経系では、味の質的な情報と必ず連動する快・不快の情報の発現メカニズムの解明である。本年度は主として1)の項目について研究を行った。 味覚研究によく用いられ、その応答特性をよく知られているラットを用いた。舌の前方部の味蕾を支配する鼓索神経、軟口蓋の味蕾を支配する大浅錐体神経の細胞体が存在する膝神経節を麻酔下ラットにおいて露出した。(志村)膝神経節細胞からパッチ電極により記録し、舌面を5基本味液のそれぞれで刺激するととにより、個々の細胞の応答タイプを同定した。その後ただちに細胞質を吸引し、mRNAを抽出し、類似の応答特性を示す神経細胞のmRNAを集め、発現に差のある分子をサブトラクション法により同定することを目標としたが、現在のところ残念ながら技術的な困難性から報告すべきデータが得られていない。来年度も継続して実験を進める予定である。
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