研究課題/領域番号 |
16659511
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
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研究分担者 |
久保田 聡 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90221936)
服部 高子 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00228488)
椋代 義樹 岡山大学, 歯学部, 教務員 (50325099)
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キーワード | CCNファミリー / RNAi / Cyr61 / CCN1 / CTGF / CCN2 / Nov / CCN3 / 軟骨細胞 / 骨芽細胞 / 細胞分化 |
研究概要 |
1)ヒト軟骨細胞様培養細胞株HCS-2/8、ヒト骨肉腫由来骨芽細胞株Saos-2および非骨・軟骨系細胞株数種を用いて、CCN1〜6の発現をRT-PCR法で調べた。その結果、HCS-2/8細胞では他の細胞と比較して、特にCCN2/CTGFとCCN6が高発現していた。また、CCN1とCCN4の発現はSaos-2で高く、HCS-2/8では中等度であった。一方、CCN3とCCN5の発現はHCS-2/8細胞では軽微であった。 2)CTGF/CCN2のsiRNAを設計し、リポフェクタミンを用いて軟骨細胞様細胞株HCS-2/8に導入し、CCN2のmRNAレベルに対する影響を検討したところ、6.25nMから有為の抑制効果が認められ、その際、HCS-2/8細胞の細胞形態は脱分化した状態に変化した。この結果は、CTGF/CTGFリコンビナントタンパクが軟骨細胞の分化促進作用を示した過去の我々の研究結果と一致するものである。なお、対照もやや脱分化傾向を示したので、今後、siRNA導入をFuGENEに変えるなり検討を予定している。 3)CCN遺伝子ファミリーの包括的機能解析の一環として、CCN1の遺伝子発現に対する種々のホルモン・サイトカインイの影響をCCN2のそれと比較した。まず、HCS-2/8細胞をデキサメサゾンで刺激すると、CCN2mRNAレベルは2倍強に、CCN1mRNAは2倍弱に上昇した。また、TGF-βでは、CCN2mRNAは約1.6倍に達したが、CCN1は約1.3倍にしか増加しなかった。TNF-αはCCN2のmRNAレベルを40%に低下させたが、CCN1mRNAレベルは60%にまでしか低下させなかった。エストロージェンは両者ともに影響を与えなかった。これらの結果はCCN1とCCN2とは同じホルモン・成長因子により同様の影響を受けるがその程度はCCN2の方が大きいことを示唆している。
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