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2005 年度 実績報告書

テクスチャーの異なる試験用グミゼリーによる咀嚼機能の多角的評価

研究課題

研究課題/領域番号 16659530
研究機関大阪大学

研究代表者

野首 孝祠  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80028753)

研究分担者 池邉 一典  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70273696)
キーワード咀嚼能率 / 検査用グミゼリー / 食品テクスチャー / 多角的評価 / 食品色素 / 非接触的測定
研究概要

本年度は,使用するゼラチンのブルーム硬さを変える(ブルーム硬さ320,250,220),またはゼラチンの含有率を変える(通常,20%増,20%減)の2つの方法で検査用グミゼリーを製作し,それぞれのテクスチャーを比較した.その結果,使用材料であるゼラチンが硬いほど,またゼラチンの含有率が高いほど,検査用グミゼリーの弾性は増加したが,両方法を比較すると,ゼラチンの含有率を変える方が弾性の変化は大きかった.また,いずれの検査用グミゼリーも,咬断片表面積増加量と溶出グルコース濃度との間には高い正の相関がみられた.
次に,テクスチャーの異なる検査用グミゼリーを,同一被験者(n=8)に同一回数咀嚼させてそれぞれの咬断片表面積増加量を求めたところ,弾性の高いグミゼリーの方が,咬断片表面積増加量は小さくなった.
さらに,検査用グミゼリーから溶出する食品色素を測定対象とし,咀嚼能率を求める方法を開発した.色素を用いた利点としては,光学センサを用いて,吸光度を非接触的に経時的に測定することが可能なことであり,これによって測定値の再現性が向上し,自動化が可能となる.
食品色素は,濃度の変化に対して吸光度の変化が大きい数種の物質を選択した.検査用グミゼリーの表面積が増加し,溶出液中の色素濃度が増加するに伴って,吸光度は増加し,両者の間には高い正の相関がみられた.
以上のことより,被験者にテクスチャーの異なる数種の検査用グミゼリーを咀嚼させ,溶出成分濃度と吸光度の両者を測定することによって,被験者の咀嚼機能を多角的に評価できることが示唆された.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] チェアサイドでの咀嚼機能検査2006

    • 著者名/発表者名
      佐々木啓一, 野首孝祠, 築山能大, 古谷野潔, 河野正司, 馬場一美, 大山喬史
    • 雑誌名

      歯科臨床研究 3-1

      ページ: 8-13

  • [雑誌論文] Coordination of tongue pressure and jaw movement in mastication2006

    • 著者名/発表者名
      Hori K, Ono T, Nokubi T.
    • 雑誌名

      J Dent Res 85-2

      ページ: 187-191

  • [雑誌論文] Impact of dry mouth on oral symptoms and function in removable denture wearers2005

    • 著者名/発表者名
      Ikebe K, Morii K, Kashiwagi J, Nokubi T, Ettinger RL
    • 雑誌名

      Oral Surg, Oral Med, Oral Pathol, Oral Rad and Endodont 99

      ページ: 704-710

  • [雑誌論文] Reproducibility and accuracy in measuring masticatory performance with the examination gummy-jelly2005

    • 著者名/発表者名
      Ikebe K, Morii K, Matsuda K, Hazeyama T, Nokubi T
    • 雑誌名

      Prosthodont Res Pract 4

      ページ: 9-15

  • [図書] 溶出成分測定法(1)グミゼリー食品の表面積増加量を指標とした咀嚼能力検査-検査用グミゼリーを用いた咀嚼能率検査法-2005

    • 著者名/発表者名
      野首孝祠, 池邉一典
    • 総ページ数
      134-135
    • 出版者
      医歯薬出版
  • [図書] 食感創造ハンドブック,第1部 新時代のフードデザイン,第4章 いま求められる食 第2節 義歯装着者と食2005

    • 著者名/発表者名
      野首孝祠, 池邉一典, 森居研太郎
    • 総ページ数
      119-123
    • 出版者
      サイエンスフォーラム
  • [図書] 臨床家のための矯正YEAR BOOK052005

    • 著者名/発表者名
      野首孝祠, 池邉一典, 森居研太郎
    • 総ページ数
      115-119

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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