研究課題/領域番号 |
16659546
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
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研究分担者 |
引地 尚子 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50292876)
近津 大地 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30343122)
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員 (20359623)
鄭 雄一 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員 (30345053)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員 (30344451)
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キーワード | 骨再生 / 三次元造型 / 間葉系細胞 / 増殖 / 液性因子 / 足場素材 / 顎顔面 / CAD |
研究概要 |
顎顔面組織は、複雑な形態を示し、高度に分化した機能を有しているため、顎顔面形態・機能障害に対する機能再建においては、3次元形態の忠実な再現を要す。本研究では、顎顔面の骨欠損部における複雑な骨形態を再現し、繊細な機能を再建することを目的として、コンピューター支援デザイン(CAD)による積層造型法を応用した3次元再生骨構築法を確立することを目指す。本年度は、以下の実績を得た。 1.CAD積層造型法による骨再生用の三次元足場素材の作製に関しては、コンピューターにリンクしたデザインシステムによって作製した三次元再生骨の試作を行った。ヒトあるいはイヌのCT画像をSTLファイルに変換し、三次元造型装置により、光硬化樹脂あるいは石膏を原料とした三次元形状の再現に成功した。さらに、欠損部の骨形状を正常対側より算出し、それに基づいた三次元形状の造型に成功した。 2.患者由来間葉系細胞における増殖法の確立に関しては、間葉系細胞を患者の同意をもとに採取し、実験に用いた。基礎培地に5%ヒト血清およびFGF-2 10ng/mlを添加した培養液を使用し、間葉系幹細胞が増殖したことを確認した。さらに、最終的に必要な細胞数である10^8個まで確実に増殖させため、液性因子の最適化を図った。すなわち、FGF-2、IGF-I、insulin、BMB-2、growth hormone、PTH、dexamethasone、vitamin D、T3、estrogen、testosterone、IL-IRAの組み合わせを統計学的に検討し、増殖促進に対する効果の最適化を図ったところ、FGF-2を含む液性因子カクテルが、最も効率的に軟骨細胞の増殖を促進することが明らかとなった。
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