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2005 年度 実績報告書

高度歯周炎発症モデルマウスを用いた歯周炎発症に係わる遺伝子のマッピング

研究課題

研究課題/領域番号 16659576
研究機関日本大学

研究代表者

前田 隆秀  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70130599)

研究分担者 清水 邦彦  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (30328760)
キーワードHSP60 / A.viscosus / micro-CT / 歯槽骨
研究概要

1 高度歯周炎発症モデルマウスの確立
歯周病関連細菌であるActinomyces viscosusを歯周低感受性マウスとしてC3H系統と歯周炎感高受性マウスとしてB6系統に感染させ,高脂食とDiet2000で飼育したところ両系統の一部のマウスに歯周炎が認められたが当初,想定していた高感受性と低感受性が系統間で明瞭に分離することができなかった。しかし,マウスにおいて歯周炎を惹起することができることを確認できた意義は大きく,歯周炎発症のメカニズムの解明をげっ歯類を用いて検討する道が開けた。しかし,同一系統内においても発症するものと発症しないものがあり,遺伝研究上のモデルマウスの確立には及ばなかった。
2 咬耗モデルマウスの確立
2系統のマウスに高脂食下での飼育やHSP投与を行ったところ,C3H系統に臼歯咬耗傾向がみられるという新たな知見を得た。そこで咬耗状態の2系統間での比較,飼料の性状・組成による違い,経時的変化,咬耗の原因について検討した。
咬耗の評価は,5ヶ月齢にて下顎骨を摘出し,KOHにて軟組織除去後,本学のマイクロCT(TOSCANER-31300μhd;東芝ITコントロールシステム)撮影を行い,3次元解析ソフトTRI/3D-BON(ラトック(株))にて3次元構築し,左右下顎臼歯の咬耗状態を観察した。
咬耗は(4)粉状・高脂食群のC3H系統に著しく,3匹すべてに露髄を認め,その他の群と比較して明らかな差が見られた。高脂食群では粉状で咬耗を多く認めたのに対し,標準食群は固形で多く認められた。また2系統間で比較すると,C3H系統に咬耗が多く,C57BL/6系統ではあまり認められなかった。
以上の結果から咬耗は遺伝因子が関与していることが明らかになり,さらに咬耗に対しる感受性の異なるマウス系統を見出したことから連鎖解析法を用いた咬耗原因遺伝子の解明への道が拓けた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 咬耗モデルマウスの確立2006

    • 著者名/発表者名
      清水邦彦
    • 雑誌名

      小児歯科学雑誌 44巻2号(印刷中)

  • [雑誌論文] Established a model of attrition in mice2006

    • 著者名/発表者名
      Kunihiko Shimizu
    • 雑誌名

      Journal of Dental Research 84^<th> IADR(In press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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