研究課題/領域番号 |
16659597
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
藤内 美保 大分県立看護科学大学, 看護学部, 講師 (60305844)
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研究分担者 |
伊東 朋子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教授 (30305841)
玉井 保子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助手 (60347705)
松成 裕子 広島大学, 医学部保健学科, 講師 (00305848)
宮腰 由紀子 広島大学, 医学部保健学科, 教授 (10157620)
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キーワード | 看護教育 / 熟練看護師 / 新人看護師 / 臨床判断 / グランデッド・セオリー / 健康歴聴取 |
研究概要 |
1.看護師の臨床判断に関する61の和文献から,(1)臨床判断の研究の現状と課題を明らかにする、(2)臨床判断の要素を検討する、(3)看護師の熟練度による臨床判断の特徴を知ることを目的として文献調査を行った。参加観察によるデータ収集は6件のみで、臨床判断の定義を明記したものも4件のみであった。臨床判断の要素は、プロセスやパターン、判断内容、判断根拠、判断の影響要因の4つに分類された。熟練看護師ほど複数の推論や看護行為の選択肢をもち、自分の判断を常にモニタリングし、チームに働きかけようとする判断があった。 2.熟練看護師と新人看護師の健康歴聴取の場面における判断思考過程の違いを、質的研究により明らかにすることを目的とする。対象は、熟練看護師と新人看護師各々12名とし、グランデッドセオリアプローチによる分析を行った。結果、新人看護師はマニュアルにそって情報を得るという合理的見方と自分の力量から患者をみるといった解釈的見方の二重構造があった。同時に2つの見方をしているため、新人看護師にとっては思考構造が不安定で、思考が分散することがあった。一方、熟練看護師は、典型患者をイメージとして捉え、直観、経験、実践的知識といった現象学的・解釈的見方で患者に接近するため思考があり、ホリズム的な見方をしていた。さらに認識の食い違いを埋めるや病状のバロメーターをもつなど、分析的で合理的な見方も行っていた。また必要時その場で判断し介入を行い、常に判断を繰り返していた。 3.新人看護師に熟練看護師の臨床判断構造の教育的試みを行い、その実施可能性を検討した。新人看護師の段階でも有効な臨床判断の思考やノウハウがあったが、まだ実際には熟練のようには実施できないこともあった。しかし臨床判断していくよい指針として示すことができ、参考になったとの意見が多く聞かれた。
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