• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

母親の会陰に負担をかけない新生児肩甲娩出術の効果

研究課題

研究課題/領域番号 16659598
研究機関聖路加看護大学

研究代表者

堀内 成子  聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)

研究分担者 江藤 宏美  聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (10213555)
桃井 雅子  聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90307124)
キーワードひずみ圧力 / 分娩介助 / 助産師
研究概要

本研究は、正常に進行している仰臥位分娩において、児頭娩出から肩甲および躯幹娩出に至るまでの会陰保護に伴う手指・手掌にかかる圧力値を実測し、会陰への付加を最小限にする助産術を開発することを目的におこなった。本年度は、熟練助産師4名と新人助産師3名の分析を行った。
その結果、熟練助産師と新人助産師とでは手の使い方や圧力値が異なっていた。
1.会陰部に置く<右手示指指間小球>は新人助産師に大きく、ほか<右手示指中間>と、児頭を保持する<左手示指第一関節と第二関節内側>、<左手小指先>の圧力値は、熟練助産師が有意に大きな圧力値を示した。
2.排臨から児頭娩出の時期では、<右手示指指間小球>では、新人助産師は陣痛に合わせて圧力が最大・最小と大きく変動するのに対し、熟練助産師は陣痛に関係なく一定の圧力をかけていた。熟練助産師は、圧力変動が少なく、滑らかな変化であった。
3.発露から児頭娩出の時期においては、熟練助産師は左手に右手の2倍以上の圧力をかけていたのに対し、新人助産師は左手を添えるように当てており右手と同様に小さい圧力であった。
4.<左手小指先>では、新人助産師がゼロ表示である時期においても、熟練助産師は圧力表示が一定に保たれて、すべての指を用いた介助方法であった。
5.熟練助産師は右手に示される圧力値が、左手に示される圧力と相関係数0.7から0.8以上の強い関係が認められるのに対し、新人助産師にはそれが認められなかった。つまり、熟練助産師は、右手と左手の協働した圧力のかけ方が推測される。
6.手を用いて他の人間に触れる行為を、ひずみ圧力値に変換して説明しようとした点は、人間工学の手法を新たに助産学研究に取り入れた点で新規性に富むものであり今後の技術研究への道を開いたと考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 分娩介助時に助産師の手掌にかかる圧力-熟練助産師と新人助産師の事例分析-2007

    • 著者名/発表者名
      中川有加, 堀内成子
    • 雑誌名

      第21回日本助産学会学術集会集録 20・3

      ページ: 77

  • [雑誌論文] 会陰保護時に助産師の手掌にかかる圧力測定 -パイロットスタディ-2006

    • 著者名/発表者名
      中川有加, 堀内成子
    • 雑誌名

      第47回日本母性衛生学会抄録集 47・3

      ページ: 143

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi