研究課題/領域番号 |
16659630
|
研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
堀内 ふき 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90219303)
|
研究分担者 |
村木 敏明 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (20182115)
金子 昌子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (70194909)
|
キーワード | 介護保険施設 / 情報環境 / 入居高齢者 / 終末期ケア |
研究概要 |
介護保険施設における情報環境のありかたについての調査を行うにあたって、本年度は、介護保険施設(介護老人保健施設関連6名、有料老人ホーム1名)の看護管理者とともに、入所高齢者の情報環境の実際、特に健康状況についての情報提供、終末期ケアの認識と情報提供についてディスカッション行い調査内容を検討した。その結果、情報提供の実際については以下のような多くの課題があった。1)入居高齢者自身に物事の判断を委ねること自体が少ない。2)毎日の活動プログラムなどをできるだけ多くして豊かな生活をしてもらいたいとは思うが、その内容は、ケアスタッフ側で決めてしまっている。3)情報について最初から施設内だからという限界を決めてしまっている。4)本人の意思が表明された時に、それが家族の意思と違う場合の調整に苦慮している。5)ハードの情報環境(テレビやラジオ、新聞など)より、ケアスタッフとのコミュニケーションによる情報提供、あるいは家族の面会や他の高齢者との人的交流を高めることによって、情報提供が可能。 次いで、高齢者の意識については次のような点が課題であった。1)高齢者が入所後どのように過ごしたいかを尋ねることはあるが、日が経つにつれて考え方は変わる。どの時期に把握するのか、また継続的に聞いていくのか検討が必要。2)高齢者の意思を施設スタッフだけではなく、家族も十分に把握していない。3)施設だけでなく在宅においても、自ら何かを選んだり行動することができなくなった高齢者は、そのの意思を確認されていない状況がある。 以上のような様々な状況が明らかになり、次年度は、高齢者自身の意思をインタビューによって、聴きとっていくことを課題とした。
|