研究課題
平成17年度は、映像センサアレイと音像センサアレイを用いて、そこで集められたデータの解析を行うことで、より上位の処理に対する有意情報の抽出と、それに基づくイベント認識手法を提案した。なお、本年度の研究では、シーン中は動物体が1つであることを前提にしている。1.数十台の映像センサを利用し、映像データを数時間に渡って蓄積し、そこからその空間で発生するイベント(事象)の認識処理において有用な特徴量となりうる成分を自動的に求める手法を開発した。この手法では、全ての映像を複数の小領域に分割し、「全体として動きがあったかどうか」の記述をするのに効率のよい領域のみをPCAなどを用いて自動的に求あることができる。これは、本研究のようにカメラが様々な位置に置かれる場合、カメラが異なれば同じ物体を見ていても同じ色になることはないが、同じイベントが発生すれば、それはカメラ群としてみれば同じような観測データセットが得られる、という原理に基づいている。本手法は、カメラが固定で光源環境が変動しない限り、どのような状況でも適用できるという特徴をもつ。2.上記手法を利用して、実際にイベントの自動分類を行う手法を実現した。原理的には、同じ動き方をするイベントは同一イベントとしてオンラインで自動的にクラスタリングされていく。あらかじめ有用な特徴量の選択が上記手法によってされているので、本手法は数十台分のカメラのデータに対しても、高速に実行できるとの見積が実験的に確かめられている。3.マイクロフォンアレイとカメラ群を同時利用してイベント識別を行うための、メディア間の差異を吸収した特徴量抽出手法について開発を進めた。本手法では動的な背景変動モデルを適用しているので、環境の変動にも追従していくことが出来る。4.本研究に関連して、屋外や広域でのセンサ協調を利用した様々な取組例を実現した。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (13件)
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