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2004 年度 実績報告書

集団行動と集団認知に文化と社会構造が与える影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16683002
研究機関北海道大学

研究代表者

結城 雅樹  北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50301859)

キーワード集団行動 / 集団認知 / 文化 / 社会構造 / 比較文化
研究概要

平成16年度は、以下の研究を行い、研究題目に関連する重要な知見と示唆を得た。
・研究1.内集団協力行動の基盤の日米比較:日米の実験参加者に複数の小集団を形成させ、どのような動機が両者の内集団への協力行動を支えているのかを検討した。その結果、日本人に関しては、予測通り集団内の非協力者の監視や懲罰ができないことを強調したときに内集団協力が減少した。ただし、アメリカ人の内集団協力を減少させる要因は見つからなかった。これは実験室内に設定した集団のサイズが小さすぎたことが原因の一つと考えられるため、集団サイズを操作した実験の実施を新たに計画している。
・研究2.集団間関係が内外集団への態度に与える影響:Implicit Association Test (IAT:潜在連合テスト)を用い、自国と外国に対する態度間の関係が、当該国との国際関係の質によってどのように異なるかを検討した。その際、通常のIATとは異なり、内外集団への態度をそれぞれ独立に測定する工夫を取り入れた。しかし、日本人参加者を対象にした実験の結果、自国・外国への潜在的態度間の関係は、国際関係の質が良かろうと悪かろうと一貫して無相関であった。
・研究3-1,3-2.集団間関係が内集団愛着の質に与える影響:Prentice, Miller, & Lightdale (1994)にしたがい、人が内集団に対して持つ愛着の質をcommon-identity(集団自体に対するもの)とcommon-bond(メンバーに対するもの)に分け、その相対的重要性を集団間関係の競争性がどのように左右するかを、準実験、および実験室実験によって調べた。しかし、この点について一貫した効果は見られず、規定パターンはおおよそランダムであった。詳細な分析の結果からは、上記二つの愛着を互いに弁別すること自体が妥当であるかについて疑問が浮かび上がった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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