• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

全球気候システム中の西赤道太平洋暖水プールの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16684017
研究機関東京大学

研究代表者

横山 祐典  東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (10359648)

キーワード西赤道太平洋暖水塊 / 表層海水温 / 古気候 / 古海洋 / エルニーニ / 年代測定
研究概要

西赤道太平洋海域の古海洋情報を得るために、フィリピン群島海域からのサンプリングを行った。特に初年度となる今年は、現地調査による情報収集と主に北西海岸における隆起サンゴ礁サンゴの採取に重点を置いた。サンゴはエンジンドリルによるコア採取と、年代測定用の表層採取を行った。採取されたサンプルは、東京大学に設置した実験室において分析を行った。実験室は、設備の整備に使える大学からのサポートがないため、本研究の一部を使って、このプロジェクトを遂行するために必要な排気装置の設置や真空装置の組み立て、純粋製造装置の設置などを行った。本研究課題では現在と過去の特定の時期の海洋環境変動の復元という点で、正確な年代決定は重要である。現在のところ、東京大学に設置した実験室において、放射性炭素年代測定用のサンプルの化学処理を行うようにし、一部のサンプルについては、東京大学の加速器質量分析計を用いて年代を測定した。それによると、ルソン島北部において採取された現海水準から2m以下のサンプルについては、2000-8000年の間に分布するサンゴである事が明らかになった。つまりこのサンゴのコア試料の酸素同位体比測定を分析する事によって、完新世の中期から前期の表層海水温および表層海水塩分を明らかにする事ができることが分かった。酸素同位体比測定に供するサンプルは、軟X線撮影を行って年輪の成長方向を確認し、測線を設定してマイクロサンプリングを行っている。フィリピンのサンゴは成長速度が年間1cm以上と十分大きい成長速度を持っている事が分かった。一部のサンプルは同位体比の測定を開始した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Measurements of in situ produced ^<14>C in terrestrial rocks2004

    • 著者名/発表者名
      Yokoyama, Y., Caffee, M.W., Southon, J.R., Nishiizumi, K.
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B 223-224

      ページ: 253-258

  • [雑誌論文] 氷期-間氷期スケールおよびMillennialスケールの気候変動の研究:同位体地球化学的・地球物理学的手法によるアプローチ2004

    • 著者名/発表者名
      横山祐典
    • 雑誌名

      地球化学 38

      ページ: 127-150

  • [図書] 進化する地球惑星システム(第9章分担執筆)2004

    • 著者名/発表者名
      横山祐典
    • 総ページ数
      256
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [図書] Global Environmental Changes in the Ocean and on Land2004

    • 著者名/発表者名
      Yokoyama, Y., Esat, T.M.
    • 総ページ数
      489

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi