研究課題
本研究の最も重要な目的は「OMACがCBC MACに代わる国際標準になること」である。研究代表者は2002年12月にブロック暗号に基づくメッセージ認証コードOMAC (One-Key CBC MAC)をNIST(米国商務省標準技術局)に提案した。2005年5月、NISTはOMACをCMAC (Cipher-based MAC)と命名し、NIST SP 800-38B「Recommendation for Block Cipher Modes-of Operation: The CMAC Mode for Authentication」という文書において、CMACを米国政府推奨方式に採用した。CMACは日本で開発されたセキュリーティ技術としては初めてNISTに採用された方式となった。その後、2006年2月、CMACはIEEE.802.16eで標準のメッセージ認証コードとして採用された。これは、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)のための標準規格である。また、研究代表者は2006年3月現在IETFのインターネット・ドラフト「draft-songlee-aes-cmac-03.txt」及び「draft-songlee-aes-cmac-prf-128-03.txt」を書き進めている。さらにCMACはISOでの国際規格化が進められているほか、産業界ではMicrosoft社のWindowsのCOPPと呼ばれるプロトコルで使用され、そして次世代DVDのブルーレイ・ディスク及びHD-DVD上の著作権保護技術である、AACSでの採用も進められている。CMACはNISTに推奨方式として採用され、IEEE 802.16eでも標準のメッセージ認証コードとして採用された。IETFやISOでも採用の方向にあり、今後もますます広範に利用されていくと考えられ、本研究の目的としていた成果を得られた。
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Pre-proceedings of Fast Software Encryption, FSE 2006
ページ: 331-348
Security and Privacy in Ad-hoc and Sensor Networks, ESAS 2005, Springer-Verlag LNCS 3813
ページ: 205-217