研究課題
メタプログラムの代数的解析のために、自由Σモノイドという構造を考察した(国際会議APLAS'04において発表。さらにコンピュータソフトウェア誌に採録決定)。これにより単純な言語の場合はメタレベルとオブジェクトレベルの言語の構造が統一的な道具で解析できることが分かった。また特にこれに付随する圏論的代数におけるモナドの概念がメタ構造の表現に本質的であることを見つけた。さらに、メタレベルの計算の概念を持つコンビナトリー書換え系という体系に対して、その計算構造がやはり同様の代数的構造で解釈できることを示した(国際会議RTA'05において発表予定)。一階項書換え系の停止性は、well-foundedな順序を持つ普遍代数によって完全に特徴付けられることが知られているが、高階書換え系の場合にはどのような普遍代数の枠組みで同様の特徴付けが出来るのかは長く不明だった。これに対してΣモノイドの構造が、Klopによる高階書換え系のCombinatory Reduction Systemに対してそのような停止性を完全に特徴付ける普遍代数であることを示せた。この特徴付けから、(1)項の計算に加えて、メタ項の計算を考えることが自然であること.(2)停止性の証明手法が導出できた。計算構造の場合にこの代数的解析は、その計算体系の停止性の判定技法を直ちに与えるというメタプログラムの正当性に繋がるよい応用を持つという結果が得られた。
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コンピュータソフトウェア(岩波書店) (印刷中)
Proceedings of 16th International Conference on Rewriting Techniques and Applications(RTA'05) to appear as LNCS
Proceedings of Second Asian Symposium on Programming Languages and Systems(APLAS'04) LNCS 3202
ページ: 348-363