研究課題
個人情報保護法に見られるようにサービス提供者はそのサービスに対してアクセスしてきた利用者を認証することや、サービスを利用している利用者情報などを厳格にチェックできる技術的な枠組みが希求されている。また、著作権を保護するためにコンテンツ提供者が正規の利用者にのみ限定してコンテンツを配布する技術や、正規の利用者がコンテンツを利用した場合であってもそこから不正に流通する可能性もあるために、コンテンツの流出経路を特定できるような技術もコンテンツの開発者や提供者を保護するために必要不可欠である。そこで本研究では下記の二つのテーマに取り組んだ。1.サービス提供ネットワークへのアクセスを集中的に管理できるVPN技術の開発VPNとファイアウォールが連携することでネットワークやサービスに対して高い安全性を提供することができる。本研究項目では、平成17年度にこれまでに提案したファイアウォールとクライアント側に適宜ダウンロードされるVPNクライアントモジュールが連携することで実現するVPN方式について、ファイアウォール、VPNサーバ、サービス提供サーバが一つのアクセス制御DBを参照し、一元化されたログを生成する機構の詳細設計と実装を行った。2.CD-ROM/DVD-ROMなどの読み出し専用メディアに格納された暗号化コンテンツへの動的に変化する電子透かし情報挿入機能を有するアクセス制御技術の開発電子透かし挿入モジュールをサーバから高速にダウンロードし、クライアント側の透かし挿入モジュールを安全に操作する必要がある。本研究項目では、透かしモジュールをダウンロードして、そのモジュールをサーバ側から安全に操作するためのフレームワークを設計した。また、DVDのような大容量メディアに格納するコンテンツを高速に暗号化するための信頼性の高い暗号方式について検討した。本年度の研究成果は情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会、国際会議などにおいて既に発表されている。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
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