研究概要 |
本研究では,ネットワークにおける仮想人間構築のためのモデル化手法を提案することを目的とし,初年度においては,モジュール型仮想人間フレームワークの基礎となる基本フレームワークの設計とプロトタイプシステムの構築を行った.具体的には以下の手順に従って研究を遂行した. (1)基本フレームワーク設計およびグリッド技術によるサーバ構築 (2)物理モデルモジュールの設計と試作 (3)知識モデルモジュールと制御インターフェースモジュールの設計と試作 (4)公開実験と検証 以下4点について具体的に行った研究内容を述べる. (1)については,パーソナルコンピュータベースのグリッドシステムをローカルネットワーク上に構築した.次にネットワーク対応型仮想人間のための基本フレームワークをWeb3D技術を応用する形で設計し,Unixを基盤とした本システム上に導入した.(2)において構築システム上に仮想人間の骨格構造および仮想人間を取り巻く仮想環境に必要な各種要素情報を設計し,モデル化を行い,これらが(1)により構築したシステム上で動作するよう試作を行った.(3)では(2)を実質的に制御するに当たり必要な知識モデルを設計し,これらを(1)で構築したシステム上で動作するよう制御インターフェースを開発し試作を行った.(4)について構築システムを試験的に運用し次年度における課題の洗い出しと改良点についての検討を行った. 本研究を遂行する過程において3次元の仮想人間を従来手法より高度に構築・管理・運用する手法を提案することができたほか,データベース型グリッドシステムの新たな応用手法についてWeb3Dを活用することによって様々な応用が期待されることが明らかとなった.
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